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外食POSメーカー老舗が語るものづくりのこだわり!

外食業界コラム目指せ、飲食店経営。開業の夢をずっと続く現実に。

2018年10月26日 カテゴリ:コラム

半世紀にわたり外食産業IT化の一翼を担ってきた当社が、今ではあたりまえとなったPOSやオーダーエントリーシステムについて、ものづくりのこだわりを語りたい。
と言っても、今回は、一般的な機能や導入メリットといった営業的な話ではなく、「こんなところにこだわりがあったの?」や「最近多く使われる機能」など少しマニアックなところに注目して話したい。

POSやオーダーエントリーシステムは、既に枯れたソリューションであり、コモディティ化されている。つまり、大手IT企業のソリューションには、大きな差がないといえる。しかし、細かいところを見ると、そこに、こだわりが見えてくる。「匠の技」というのは大袈裟だが、「なるほど」と思えるところも多々ある。
以前よりあった機能だが、開発した意図とは違う使われ方をしているなど、少し変わったシステム活用の事例として一読いただければ幸いである。

飲食店 イメージ図

キッチンプリンタのカットへのこだわり

ハンディターミナルから登録されたオーダーはキッチンプリンタに出力される。プリンタはオーダーごとに出力される仕組みになっているが、よく見るとすぐに切り離せるよう切り込みが入っている。ここにこだわりがあった。

キッチンプリンタ
キッチンプリンタ

この切り込みの接点が1点だと、大量にオーダーが登録され、長い伝票が出力されると途中で裏返ってしまい、オーダー指示が見えなくなってしまうことがよくある。この切り込みが2点になっていると裏返ることもなく、いつも見やすい状態になる。見落としがちなところだが、意外と重要なポイントなのかもしれない。プリンタを選ぶときは、2点接点があるものを選定すると良いだろう。

頑丈なハンディターミナル

近年、スマートデバイスの普及により専用端末より汎用のスマートデバイスを使いたいという要望が増えている。確かに普段から慣れている操作性やおしゃれなデザインは魅力的でもある。

ところが、過酷な外食店舗の現場で耐えられるかが選択のポイントと言える。「専用端末は高価なので、安いスマートデバイスを導入して、壊れたら交換すればいい」という発想から汎用のスマートデバイスを選択するケースもあるが、結局、専用端末に戻すユーザも少なくない。落下や水没などの耐久性に加えて、デバイス操作の反応スピードやデータ伝送、無線LAN接続の干渉問題などがその要因だ。見た目や初期の導入コストだけではなく、実際の運用や中期的なビジョンで導入システムの構成を決めたいところだ。

ハンディターミナル
ハンディターミナル

訪日観光客対策に役立つセルフオーダー

セルフオーダーの導入目的に変化が出てきた。当初は人件費削減の目的で導入するケースが多かったが、近年は人手不足のため、効率化を目的として導入するケースが多くなった。つまり、導入目的がまったく逆になりつつあるのだ。さらに最近では、訪日観光客向けのサービスとして導入する新しいケースが増えはじめている。そのこだわり機能を紹介したい。

セルフオーダーシステム
セルフオーダーシステム

まず、メニューの多言語対応。当社のセルフオーダーは、5ヵ国語まで対応しており、あらかじめ登録しておけばワンタッチでメニューのテキスト部分を切り替えることが可能だ。さらに、動画によるコンテンツ表示機能は、日本食など食べ方やマナーがわかりづらい料理に有効だ。 例えば、「しゃぶしゃぶ」は、食べ方が分からないと、具材を全て鍋に入れてしまい、「しゃぶしゃぶ」の醍醐味が味わえないという問題が起きたりする。こうしたケースは動画による紹介コンテンツで解消することができるだろう。

もうひとつのこだわり機能を紹介しておきたい。増加傾向にある訪日観光客の取り込みに注意したいのが、宗教などによるハラルフードの対応だ。これはアレルゲン情報の選択表示機能などを使えば、原材料を表示することで対応することが可能となる。本来はアレルギー食材の表示をすることが目的の機能だが、新たなマーケットに合わせた使い方と言ってよい。このようなこだわりの機能を使って、訪日観光客を取り込み、繁盛店を目指してほしい。

店舗の無線LANシステム

店舗における公衆無線LANサービスの提供は集客のための大切な販促ツールになりつつある。訪日観光客のみならず、近年のスマートデバイス普及により、国内ユーザにおいてもパケット数を気にして公衆無線LAN環境のある店舗に行くケースが増えているからだ。 店舗に公衆無線LANスポットをつくる方法はいくつもあるが、ここでも失敗しないこだわり機能を有した製品の導入が効果的と言える。

例えば、キャリアが提供する無料の公衆無線LANスポットは、キャリアを限定してしまうケースがあり、キャリアごとに環境を提供してしまうと、無線LANの干渉など別の問題が発生し、本来の店舗業務用の環境に悪影響を与えることも考えられる。そもそも日本のキャリアで契約した端末を持たない訪日観光客が利用できないとなれば、目的と合わないことになる。 また、市販の無線ルータでは、複数の端末接続やセキュリティに問題が発生する場合があるため、不特定多数の端末が接続する公衆無線LANサービスの提供には向かない場合が多い。

こうした問題を解決するのが当社のPOSとオーダーエントリーシステムで標準構成される業務用無線LANアクセスポイントだ。ハンディターミナルなど店舗業務で問題なく使用できるよう設置された無線LANアクセスポイントを公衆無線LANスポットとして併用で提供することができれば、無線LANの干渉問題も解決できるというわけだ。

さらに、こだわり機能としては、VLAN接続をすることで、お客様に提供する公衆無線LANスポットと業務用無線LAN環境をセキュアに分けることが可能となるほか、デバイスごとに通信帯域を設定することで、業務用無線LAN環境に影響することのない公衆無線LANスポットの構築が可能となる。 単に、公衆無線LANサービスを提供するにしても、低コストで安心、安全な方法を選択するようにしたい。

無線LANアクセスポイント
無線LANアクセスポイント

自動釣銭機導入のすすめ

「自動釣銭機は高い」、そんなイメージが定着しているのではないだろうか。確かに通常のドロアと比較すれば10倍くらいするわけだから「高い」というイメージは間違いではない。 しかし、これは、初期の導入コストを考えたことであり、店舗運営をトータルに考えると意外に費用対効果があったりする。今回は、最近増加傾向にある自動釣銭機導入の話をしたい。 店舗における「違算金」はどの程度だろうか。繁盛店であればあるほど、その額は大きくなる。本来は利益のはずだから、できれば「ゼロ」が望ましい。

「違算金」をなくすために、アルバイトに過剰な負担を強いるケースも出始めており、社会的な問題にもなっている。会計ミスを恐れて、できれば会計業務をしたくないというアルバイトの声も聞く。このような悪循環が発生してしまっては、優秀なアルバイトの確保も難しくなり、店舗運営にも問題が生じるだろう。

自動釣銭機は、こうした問題を解決することができる。POSと連動することで、不慣れなアルバイトでも会計ミスを激減させることができるのだ。 最近では、アルバイトを決める際、「店舗に自動釣銭機があるか」を確認するケースも出てきていると聞く。 「違算金」と「アルバイト確保」の両方で考慮すると、自動釣銭機導入は決して高い買い物ではないのかもしれない。

自動釣銭機
自動釣銭機

専用機と専用ソフトの組み合わせ

外食産業における店舗効率化システムは、各IT企業でさまざまなソリューションがラインナップされている。自分の店舗における最適なシステムの選択に悩むケースも多いのではないだろうか。

当社は開発当初より、長年にわたり、独自のハードウェアとソフトウェアの組み合わせで、外食産業におけるさまざまな課題を解決してきた。ハードとソフトの細部にわたるこだわりが、店舗運営における強力なアイテムになると自負している。ハードとソフトが別々に企画され、製品化されるのではなく、独自に設計された専用機と専用ソフトの最適な組み合わせこそ、外食産業のIT化において、最大の強みを見いだせると確信している。

POS、オーダーエントリーシステムを検討する際は、ぜひ当社にご相談いただきたい。

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