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飲食店における効率化の最新アイテムとは?

外食業界コラム目指せ、飲食店経営。開業の夢をずっと続く現実に。

2018年09月18日 カテゴリ:コラム

当社は半世紀にわたり外食産業に寄り添い続けている。当社のITによる効率化ソリューションは業界とともに発展してきたと言っても過言ではないと自負している。

40年前、「レジスターをコンピュータ化する」をコンセプトにPOS(Point Of Sales system)を世の中に出した。その名の通り、販売時点で商品ごとの売上管理をし、さらに属性データを付加して記録することで、在庫管理や発注などを効率化するなど当時としては画期的なものだった。POS単体でTVCMをしていたほどで、まさに製品ライフサイクルでいう投入期にあたる。 POSの歴史を少し振り返ってみるといくつかの転換期があったと考えられる。

第一期は、ハンディターミナルを用いたオーダーエントリーシステムだろう。大手ファミリーレストランチェーンに提案した当初は、手書き伝票が主流であった時代のため、お客様の前で怪しい機械を使うことに懸念点があった。 そのため、周囲の壁と同じ色にハンディターミナルを塗装して目立たないようにするなどの配慮をして導入に至った経緯がある。

POS・オーダーエントリーシステムの今と昔
POS・オーダーエントリーシステム

第二期は、セルフオーダーシステムである。個室など店舗づくりにも変革が現れてきた時代になり、スタッフの目の届かないロケーション対策が必要となってきた。この時代でも、お客様にオーダー端末を操作させることは失礼という考えから、セルフオーダー端末によるオーダーエントリーを敬遠する店舗も多かった。やはりどの時代でも新しいことへの変革には少なからず抵抗があるものだ。

セルフオーダーシステム
セルフオーダーシステム

そして、第三期は、今まさに訪れているセルフ会計である。外食店舗における効率化ソリューションとしてPOSとオーダーエントリーシステムが幅広く浸透し、コモディティ化されてきた。基本的な店舗運営においては、受付での順番待ち、テーブル端末によるセルフオーダー、厨房へのオーダー指示などであり、人の手を介さず効率的な運用を実現している。しかしながら、レジ会計業務は従業員が行っているのが現状だ。今後さらに店舗運営の効率化を追求するのであれば、会計部分の改善とみて間違いないだろう。

店舗運営の効率化を店内のシーンでみてみよう。

ネット予約や順番待ち受付システムで、店内での待ち時間を短縮

来店シーン

ハンディやセルフオーダーシステムで、注文をスピーディに厨房へ伝達

店内シーン

POSとオーダーエントリーシステムの連携により、スムーズな会計が可能

会計シーン

キャンペーンやクーポン情報の配信により、店舗への再来店を促進

再来店シーン

まず、順番待ちは、ネット予約や店頭での受付端末で、スムーズに席へ案内されるようになった。続いてオーダーテイクもハンディにより慣れないアルバイト店員でも平準的に行え、さらにセルフオーダーシステムの導入によりホールスタッフの注文業務を軽減。厨房へのオーダー指示はキッチンプリンタ、キッチンディスプレイなどでミスなく、調理の順番なども的確にサポートされるようになった。

これにより、オーダー部分の効率化は、ほどよい待ち時間で配膳へとつながり、お客様満足度は申し分ないと思われる。しかし、この後に大きな課題が残っていたのだ。料理提供までのほどよい待ち時間とおいしい食事を楽しみ、十分なカスタマーエクスペリエンスを得ることができていたお客様が最後に向かうのが会計だ。できればスマートに会計してお店を出たいところ。ところが、会計待ちで長蛇の列となれば、今までのカスタマーエクスペリエンスも台無しになるなんてことも起こりえる。そこで、今、飲食店の効率化で注目されている最新アイテムがセルフ会計POSシステムだ。

セルフ会計POSシステム

飲食店における会計システムをセルフ化することはまだ始まったばかりで、抵抗もあるだろう。スーパーマーケットやSS(ガソリンスタンド)などの業界では普及が進んでおり、あたりまえのようになっているが、外食産業においては、券売機での前会計以外ではあまり見かけないのが現状である。先ほど、POSの歴史で述べた通り、転換期における新しいことへの抵抗は、時代の流れとともに「あたりまえ」に変わっていくことだろう。今、外食業界は人材確保や効率化が課題であることは周知の事実である。新しいことへのチャレンジにより、無理、無駄な時間を削減し、その分、「お客様へのおもてなし」に注力したいものだ。

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