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フリーアドレスシーティングのオフィスイメージフリーアドレスシーティングのオフィスイメージ

2023年4月27日 オフィスコミュニケーションコラム

フリーアドレスは電話が課題? メリット・デメリットを踏まえ失敗せずに固定席から脱却しよう

フリーアドレスを成功させるには代表着信応答の課題をクリアすることがポイント

「フリーアドレスオフィス」とは、従業員一人一人に決められた席がなく、自由に好きな席を選んで働けるオフィスのことです。「フリーアドレスシーティング」とも呼ばれます。

働き方の変化やスペースの効率化のため、固定席からフリーアドレスに変更する企業が増えています。

フリーアドレスオフィスと聞くと、首都圏のスタートアップ企業やIT企業など、働き方の自由度が高い企業が導入するイメージがあるかもしれません。ですが実際は業界/業種、会社の規模にかかわらず導入が増えています。特に新しく開設する支店や営業所、社内の1フロアだけなど、フリーアドレス化を少しずつ進めている企業も見られます。

今回は、フリーアドレスを検討中の経営者やシステム担当のみなさまに向けて、フリーアドレスオフィスのメリット・デメリットとともに、最大の課題となる電話運用についてみていきましょう。

フリーアドレスシーティングのオフィスイメージ

フリーアドレスオフィスのメリット

フリーアドレスオフィスのメリットは以下のようなことが挙げられます。

席数を減らせるので、オフィスの縮小・賃料削減につながる

フリーアドレスでは従業員全員の席を用意しなくてすむので、スペースを効率的に利用できます。出社と在宅勤務を組み合わせたハイブリッドワークであれば、オフィスの座席数は従業員数の50~60%にできます。座席を削減した分、オフィス面積を縮小して賃料削減につなげることもできますし、その分をミーティングルームなど新たな価値創出のためのスペースにあてることもできます。

日々異なる人の側で仕事をすることで、部署・役職を越えたコミュニケーションを活性化できる

固定席では同じ部署で1つの島に固まっているので、コミュニケーションを取る相手が限定的になります。隣に誰が座るのか決まっておらず、日々異なる人と接するフリーアドレスでは、新たな価値観やアイデア創出はもちろん、モチベーションアップも期待できます。

場所を選べることで、従業員の業務効率化につながる

フリーアドレスでは、集中したいときは周りに人がいない席を選んだり、気分を変えるために途中で席を移動したりなど、仕事が捗る場所を自ら主体的に選べます。固定席では周囲の音が気になったり、人間関係の問題があったりしても自分の席に一日中座ったきりですが、自分で働く場所を選べれば、業務効率を最大化できるでしょう。

組織変更や人事異動への対応が楽になる

固定席では人の異動があると、レイアウト変更、引っ越し、電話回線の工事など、そのたびに手間がかかります。フリーアドレスなら、従業員の異動や増員があってもそれに伴う工数がかかりません。

オフィスをきれいな状態に保てる

固定席ではどうしても書類や私物が溜まっていく傾向にあります。フリーアドレスの座席には、私物を置きっぱなしにできないので、常に綺麗なオフィスを維持できます。

オフィスの写真

フリーアドレスオフィスのデメリット

フリーアドレスはたくさんのメリットがある一方でデメリットもあるので、導入前にきちんと把握しておく必要があります。

一人一台の固定電話機がなくなるので、これまで通りの電話運用ができない

固定席では一人一台の電話機があり、内線通話はもちろん、会社・部署宛ての代表着信にみんなで応答し、「○○さん! 内線1番にお電話です」のような取り次ぎをしていた企業が多いでしょう。フリーアドレスでは一人一台の固定電話機を置けないので、運用を見直す必要があります。

上司は部下の様子が見えにくく、マネジメントが難しくなる

日々顔を合わせる固定席では部下の様子がわかりやすかったものの、フリーアドレスでは直接顔を合わせる機会が減ることで、業務の進捗管理・評価がしにくくなります。報連相のルールやチャット・Web会議を活用し、コミュニケーション頻度を落とさない、といった対策が必要です。

部署・チームへの所属意識や一体感が減る

固定席では部署やチームが一つの島に固まっていたことで、自然と得られていた帰属意識がフリーアドレスでは感じられなくなる傾向にあります。従業員のモチベーションの低下につながらないよう、つながりを感じられる取り組みが必要です。

目的に応じたスペース作りでないと、業務効率が落ちてしまう

集中するエリア、打ち合わせエリア、オンラインミーティング参加エリアなど、目的に応じてスペースが区分けされていないと、「業務に集中したくても、周りで打ち合わせをしていてうるさくて集中できない」といった状態が発生してしまいます。

オフィスの写真

その他にも、多くの従業員が毎回同じ席を使ったり、結局はチームごとに固まってしまうなど、フリーアドレスにもかかわらず座席が固定されてしまうこともあるので、運用ルールを設けるなどの取り組みも必要かもしれません。

フリーアドレス導入の際には、これらのデメリットを踏まえた上で環境を構築しなければなりませんが、中でも最大の課題となるのはやはり「電話運用」です。

フリーアドレスオフィスは電話運用が最大の課題! 2つの方法とは?

一人一台の固定電話機を置けないフリーアドレスでは、どのような電話運用が考えられるでしょうか。

フリーアドレスオフィスでの電話運用の方法は主に2つあります。

1. デジタルコードレス電話機

「デジタルコードレス電話機」は、オフィス内に設置した電波の届く範囲ならどこでも内線通話ができます。基本的には固定電話機と同じような機能で、保留や転送などもできるので、従来の内線電話と同様の運用が可能です。ただし、デジタルコードレス電話機を使う場合には、オフィス内にアンテナの設置が必要になることがデメリットと言えるでしょう。

2. スマートフォンの内線化

スマートフォンを内線電話として使う方法で、最近では多くの企業がこの方法を選択しています。スマートフォンを内線化する方法は、インターネット上で通話を行うクラウドPBX、オフィスに設置したシステムで通話を行うオンプレミスPBX、キャリアが提供するFMCサービスと主に3つの方法があります。

スマホ内線化の方法と、それぞれのメリット/デメリットはこちらのコラムをお読みください。

スマートフォンの内線化方法は複数ありますが、基本的には固定電話機とは使える機能が異なるうえ、サービス/製品によっても機能差分が大きいので、サービス/製品選びには注意が必要です。

中でも特に重要な機能は、スマートフォンで会社・部署宛ての代表着信に応答できるか、ということです。

スマートフォンで会話する女性の写真

フリーアドレスの成功には、代表着信の運用と端末選びがポイント

会社・部署宛ての代表番号の運用は、日本のビジネスではまだまだ欠かせません。

代表番号を廃止してWebやメールでの対応のみとし、電話は従業員それぞれの社用携帯(スマホ)だけにする運用もできます。しかし、それができる部門は限られており、特に会社宛てともなれば、顧客サービス面から考えても廃止するのは難しいでしょう。

ですので、「フリーアドレス化はしたが、代表着信応答は固定電話機でしかできない」という課題が残らないよう、導入するサービスで代表着信運用が問題なくできるかを確認する必要があります。

また、フリーアドレスオフィスでは、「固定電話機をなくし、その代わりの端末を準備する」という大前提で検討を始めることがほとんどですが、以下2点を考えることをおすすめします。

  • 固定電話機の方が効率的な業務ではないか?
    業務内容によっては、固定電話機の方が効率的な部門もあります。たとえば、お客さま対応窓口やテレコールを頻繁に行う部門などは一人一台の固定電話機が必要であり、そうなるとフリーアドレスには向かないので、フリーアドレス化を再検討した方が良いでしょう。
  • 端末を新たに手配しなくても通話できる方法はないか?
    ソフトフォンと呼ばれる、パソコンを電話にする方法もあります。すでに従業員が持っているノートPCで通話ができれば、新しく端末を手配する必要がないので、フリーアドレス導入のハードルが下がりますよね。ただし、この場合も、サービス/製品によってできる機能が異なるのでどのような運用が可能か事前によく確認しましょう。

NECプラットフォームズでは、スマートフォンやパソコンで内線通話・代表着信番号にも応答できるサービスをご用意しています。

豊富なラインナップから選べる! NECのスマホ内線化

スマホ内線化方法は、すべての会社に共通して「これがおすすめ!」といえるものはありません。
一つのサービスをおすすめするのではなく、NECなら複数あるラインナップから、あなたの会社に最適な方法を共に考え、ご提案します。

クラウド? アダプタ? ビジネスフォン? ぴったりな方法が見つかる

もちろん、デジタルコードレス電話機や固定電話機も幅広いラインナップから選択できます。

フリーアドレスオフィスの電話運用にお悩みなら、ぜひお気軽にお問い合わせください。 お客さまの運用・課題に合わせたサービス/製品をご提案します。

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