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2019年10月31日 オフィスコミュニケーションコラム
5人のオペレーターで6本目の着信に応対するには
意外に安価で手軽に構築できる「コールセンター」 必要なのはどんな機能?オペレータが電話で応対する「コールセンター」の市場は年々増加傾向にあります。
この背景には、テレビの地デジ化、マイナンバー制度、電力自由化、光コラボサービス開始など、多くの国民に影響のあるサービスがここ10年で次々と開始されたことや、ショッピングをはじめとしたWebを使ったサービスが爆発的に増えたことに伴い、その問い合わせ窓口として整備が進んだことなどが挙げられます。
顧客とのコンタクト手段が多様化したことで、今では「コールセンター」のことを「コンタクトセンター」と呼ぶ企業も多くなってきました。多くの顧客がスマートフォンを持ち、いつでもどこでもインターネットにアクセスできる環境が整っているので、電話だけでなくメールはもちろん、AIを使ったチャットでの応対やSNSなど、多くのチャネルで顧客と繋がることができるようになりました。
しかし技術が進化する一方で、導入に関してはまだ、ハードルが低いとはいえません。コンタクトセンターごとに異なる要件を満たす必要があるので、そのコストが高くなることは必然です。

コンタクトセンターとコールセンターの二極化
Webを使ったサービスは安価に導入できることも多く、企業規模にかかわらず多くの企業が気軽に取り組めるようになりました。そのおかげで今ではじつにさまざまなサービスを私たちは利用できるようになっています。
先述の通り、サービスの拡大に伴い電話窓口を必要とするケースが増え、必然的にコンタクトセンターも増加しています。しかし安価なWebサービス構築とは違い、コンタクトセンターは多くのコストがかかります。
そこで、これから取り組もうとする企業にとって必要となるのが“どこまでやるのか”という判断です。
そのような背景から、さまざまな顧客接点を用意する「コンタクトセンター」と、電話での応対を主眼に置いた「コールセンター」の二極化が進んでいるのが現状です。
では、みなさんがこれから顧客の問い合わせ窓口を構築する担当者になったとして、比較的安価で手軽に構築できる「コールセンター」を選択した場合、どのような機能が必要となるのか考えてみましょう。

オペレーターの電話を一斉に鳴らしてはいけない
想像してください。
みなさんは、ある企業における顧客の問い合わせ窓口を開設する担当者になりました。まず何をすればよいでしょうか。
コールセンターですから、まずはオペレーターの人数分の電話機を用意して並べて、お客さまからの電話を待ってみましょう。
さて、1本目の着信が来ました。そのとき電話はどう鳴っていますか?
オペレーターの電話機が一斉に鳴ったところを想像したかもしれませんが、そのような運用だとオペレーターは早いもの順で電話に応対することになります。すると当然不平等感が生じ、そのうちどのオペレーターも電話に出るのをちょっと待つようになってしまいます。これではダメですね。

そこで登場するのが、「ACD(Automatic Call Distribution:着信呼自動分配装置)」という機能です。これはコールセンターを運営する上でとても重要な機能です。
先ほどのようにお客さまから電話がかかってくると全員の電話が鳴るのではなく、1人のオペレーターの電話機しか鳴らないという機能です。オペレーターのスキルや待機時間などによって、電話の鳴る人が決まります。


ほかのオペレーターの電話は鳴っていないのですから、その1人が出るまでいくら待っても鳴りやむことはありません。必然的に電話が鳴ったオペレーターは迅速に電話に出るようになるというわけです。
オペレーターの数より多い着信に応対する
次の課題はこれです。
たとえば5人のオペレーターがいたとして、6本目の着信が入ってきてしまいました。せっかくお客さまから掛けてきてくれたのですから、是が非でも対応したいところです。
一番手っ取り早く解決する方法は“6人目のオペレーターを雇うこと”ですが、人件費はコールセンター運営の7割以上のコストを占めているといわれていることから、そう簡単にオペレーターを増やすことはできません。
では5人のオペレーターで6本目の着信に応対するにはどうしたらよいでしょう。
答えはシンプルです。“6本目の着信を少し待ってもらうこと”。それと“一つ一つの電話を効率的にこなすこと” です。
6本目の着信を待たせるといっても、ただ鳴りっぱなしにさせるわけではありません。お客さまだってそんなに待たされたら電話を切ってしまいますからね。

そこで登場するのが「お待たせメッセージ」です。
「ただいま電話が大変混みあっております」というアレですね。ずっと呼び出し音が鳴っている場合と、タイミングよくこのメッセージが流れる場合と、みなさんならどちらが長く待てますか?
実際にはこのメッセージが流れることで、何もない場合に比べて倍以上の時間を待つお客さまが多いともいわれています。
そのあいだに前の応対が終了すれば、この6本目の着信にも応対できるようになります。これはコールセンターならとても重要な機能です。
そのお待たせメッセージの発展系といえるのが、「IVR(Interactive Voice Response:自動音声応答システム)」という機能です。これもみなさんよく経験されていると思いますが、「○○の場合は1を、○○の場合は2を、ダイヤルしてください」という自動ガイダンスが流れる仕組みです。
お客さまとオペレーターを繋ぐまでの時間を稼ぐことももちろんできますし、適切なオペレーターに繋ぐことで転送の手間を省き、効率的な応対ができるようになります。本来の目的は後者ですね。

電話の向こう側はじつは二人組?
顧客の立場で電話をかけたとき、応対してくれたオペレーターがスマートに適切な回答をしてくれると感動しませんか?
こうした“オペレーターの効率化”の影には、オペレーターの通話をSV(スーパーバイザー:監督者)がモニタリングし、適切なアドバイスをオペレーターにだけ聞こえるようにヒソヒソ話ができる機能が活躍しています。これを「ウィスパリング」といいます。
オペレーター1人と話しているつもりでも、実際はオペレーターとSVのタッグチームだったりするんです。応対効率化はもちろん、オペレーターのストレス軽減にもつながる機能としてよく使われています。

「UNIVERGE Aspire WX」なら、コールセンターに必要な多くの機能を1BOXで提供
ほかにも、コールセンターにおける電話のちょっと特殊な機能はまだまだあります。しかし、冒頭で“安価で手軽に構築できるコールセンター”という話をしたのに、ここまでの機能でもやはりそれなりのコストがかかるのでは、と思いますよね。
でも、安心してください。当社の「UNIVERGE Aspire WX(ユニバージュ アスパイア ダブリューエックス)」なら、ここで挙げた機能に加え、さらに多くの機能を1BOXにぎゅっとまとめて、しかも安価に提供することができます。
コールセンターのエントリーモデルとして多くのお客さまに採用されている「UNIVERGE Aspire WX」は、小規模な電話対応窓口が必要だと考えている企業に最適です。
詳しくは「UNIVERGE Aspire WX」の製品ページをご覧ください。または、11月13日より東京・池袋にて開催される展示会「コールセンター/CRM デモ&コンファレンス2019 in 東京」で実機をご覧いただくことができます。気になる価格感や、ここでは紹介しきれない機能など、みなさんにきっと役立つ情報をご提供します。

「コールセンター/CRM デモ&コンファレンス 2019 in 東京」は終了しました。NECブースへお立ち寄りいただき、誠にありがとうございました。
(2019年11月21日 追記)
イベントレポートを掲載しました。
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