NECプラットフォームズと静岡日電ビジネス、掛川市と共同で小電力無線網を活用した河川水位観測システムの稼働検証を開始
2019年12月11日
NECプラットフォームズ株式会社
静岡日電ビジネス株式会社
NECプラットフォームズ株式会社(注1、以下 NECプラットフォームズ)と静岡日電ビジネス株式会社(注2、以下 静岡日電ビジネス)は、掛川市と共同で小電力無線網を活用した河川水位観測を行い、観測結果をリアルタイムに市民へ情報提供する河川水位観測システムの稼働検証を開始します。
これは、市内複数箇所の河川等に設置された水位センサー子局のデータが、小電力無線網(LPWA網)(注3)を介して無線集約局(親局)へ送られ、そこで解析された水位情報をインターネットで市民に公開する一連のシステムの稼働を検証するものです。センサーおよびネットワークのハードウェア構築とデータ解析をNECプラットフォームズが、情報公開システムの構築を静岡日電ビジネスが担当し、掛川市と共同で検証します。
近年、台風や集中豪雨による小規模河川の氾濫被害が問題となっており、河川水位のリアルタイムな状況把握、住民に対する情報提供が求められています。
掛川市は、台風や集中豪雨に対し、避難等の判断材料として、気象情報と合わせ、住民にとって身近な河川の水位観測、及び情報提供の仕組みの構築を目指しています。
NECプラットフォームズと静岡日電ビジネスは、今回の成果を静岡県内外にも展開し、河川管理、都市計画、危機管理に役立つ情報を提供することで安全・安心なまちづくりに貢献し、サステナブルな社会を実現していく考えです。
河川水位観測システムの概要
- 市内広域をカバーするLPWA網を構築
低消費電力かつ広範囲でのデータ収集に適した無線技術で、IoT向けに有用な技術として注目されているLPWAを採用して無線網を構築し、市内を広域にカバーします。
- 河川水位を観測
河川水位測定に最適化した水位センサー子局を使用して、市内複数の河川水位を観測します。観測したデータを送る水位センサー子局は、実際の河川での長期検証に基づき開発した当社独自の誤データ除去フィルター機能を備え、日射・気圧・汚れなどに影響されない測定性能を有しています。また、徹底した低消費電力設計により、電源のない場所でも内蔵電池だけで河川水位観測の長期稼働を実現します。
- インターネットを通じて水位情報をリアルタイムに公開
LPWA網を介して収集した観測データを、インターネットを通じてリアルタイムに一般公開するための環境を構築します。WEB画面上のマップから観測地点を選択してデータを表示し、現在の水位と水位の変化をグラフ化した情報が公開される予定です。(注4)
NECグループは、安全・安心・効率・公平という社会価値を創造する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。
以上
- (注1)
NECプラットフォームズ株式会社
本社:東京都千代田区、代表取締役 執行役員社長:福田 公彦 - (注2)
静岡日電ビジネス株式会社
本社:静岡県掛川市、代表取締役社長:近藤 秀一、ICTソリューションの販売、保守を行うNECプラットフォームズの子会社https://www.nec-sbusiness.co.jp/
- (注3)
LPWA(Low Power Wide Area):広い地域を低消費電力でカバーする無線通信方式。
- (注4)
一般公開は、2020年度の本格稼働後を予定。
NECは、社会ソリューション事業を推進する
ブランドメッセージ「Orchestrating a brighter world」のもと、
今後の世界の大きな変化(メガトレンド)に対応する
様々な課題解決や社会価値創造に貢献していきます。
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