NECプラットフォームズ、「IPv6」に対応したWi-Fiホームルータ プレミアムモデル3機種を発売
~ファームウェア更新によりIPv6のさらなる高速化を実現~
2018年6月4日
NECプラットフォームズ株式会社
拡大する左からAterm WG2600HP3、Aterm WG1900HP2、Aterm WG1200HP3
NECプラットフォームズは、Wi-Fi規格IEEE802.11ac(以下、11ac) Wi-Fiホームルータのストリーム別ラインアップにおいて、それぞれのプレミアムモデルとなる3機種を発売します。発売日は、2ストリーム対応「Aterm WG1200HP3」が6月7日、4ストリーム対応「Aterm WG2600HP3」、3ストリーム対応「Aterm WG1900HP2」が7月5日となります。
新商品の3機種は、「IPv6 IPoE」(注1)および「IPv4 over IPv6」(注2)に対応したモデルで、これによりインターネット回線が混み合う時間帯でも快適な通信が可能となりました。さらに、通常のIPv6を凌ぐ高速通信を実現するNEC独自技術「IPv6 High Speed」(注3)にもファームウェア更新(今年10月リリース予定)により対応可能です。
また、電波性能を大幅に向上させた「ハイパワーシステム」により電波強度の範囲拡大(注4)を図り、「Aterm WG2600HP3」においてはアンテナ性能を向上させた「ワイドレンジアンテナ」の採用により、業界最速(注5)更新(注6)となる実効スループット約1430Mbpsを実現しました。
NECプラットフォームズは、今後もAtermの通信性能の向上、機能の充実、環境対応等、ワイヤレスネットワーク環境の高度化を通じて、安心して快適で豊かな社会の実現に貢献してまいります。
背景
国内のインターネット回線で主流となっているFTTH(光回線)において、約7割(注7)と最大シェアを占めるNTT東日本・NTT西日本「フレッツ光ネクスト」のIPv6の普及率は約48%(注8)であり、急伸傾向にあります。また、FTTHでインターネットサービスを提供するISP主要9社(注7)はすでにIPv6対応済みであり、回線・サービスともにIPv6化が加速しています。
このような市場動向に応えるべく、11ac対応のAtermにおいて、4・3・2ストリームの各ラインアップをIPv6に対応する等、より強化した新商品を開発しました。
価格、発売時期
商品名 | 型番 | 販売価格 | 発売時期 |
---|---|---|---|
Aterm WG2600HP3 | PA-WG2600HP3 | オープン価格 | 7月5日 |
Aterm WG1900HP2 | PA-WG1900HP2 | ||
Aterm WG1200HP3 | PA-WG1200HP3 | 6月7日 |
- ※
各モデルは「親機」としてはもちろん、「子機」「中継機」としても利用可能です。
4ストリームモデルの比較
新商品 | 現行商品 | ||
---|---|---|---|
プレミアムモデル | スタンダードモデル | ||
WG2600HP3 | WG2600HP2 | WG2200HP | |
無線LAN仕様 | 1733Mbps(5GHz) +800Mbps(2.4GHz)※1 |
1733Mbps(5GHz) +450Mbps(2.4GHz) | |
有線LAN仕様 | 1000Mbps×4 | ||
ワイドレンジアンテナ | 〇 | - | - |
ハイパワーシステム | 〇 | - | - |
IPv6 IPoE・IPv4 over IPv6 | 〇 | - | - |
IPv6 High Speed | 〇※2 | - | - |
オートチャネルセレクト | 〇※3 | 〇※4 | 〇※5 |
バンドステアリング | 〇※6 | 〇 | - |
ビームフォーミング | 〇 | 〇 | 〇 |
MU-MIMO | 〇 | 〇 | 〇 |
USBポート | - | 〇 | 〇 |
3ストリームモデルの比較
新商品 | 現行商品 | ||
---|---|---|---|
プレミアムモデル | スタンダードモデル | ||
WG1900HP2 | WG1900HP | WG1800HP3 | |
無線LAN仕様 | 1300Mbps(5GHz) +600Mbps(2.4GHz)※1 |
1300Mbps(5GHz) +450Mbps(2.4GHz) | |
有線LAN仕様 | 1000Mbps×4 | ||
ワイドレンジアンテナ | - | - | - |
ハイパワーシステム | 〇 | - | - |
IPv6 IPoE・IPv4 over IPv6 | 〇 | - | - |
IPv6 High Speed | 〇※2 | - | - |
オートチャネルセレクト | 〇※3 | 〇※5 | 〇※4 |
バンドステアリング | 〇 | 〇 | - |
ビームフォーミング | 〇 | 〇 | 〇 |
MU-MIMO | - | - | - |
2ストリームモデルの比較
新商品 | 現行商品 | ||
---|---|---|---|
プレミアムモデル | スタンダードモデル | ||
WG1200HP3 | WG1200HP2 | WG1200HS2 | |
無線LAN仕様 | 867Mbps(5GHz)+300Mbps(2.4GHz) | ||
有線LAN仕様 | 1000Mbps×3 | ||
ワイドレンジアンテナ | - | - | - |
ハイパワーシステム | 〇 | - | - |
IPv6 IPoE・IPv4 over IPv6 | 〇 | - | - |
IPv6 High Speed | 〇※2 | - | - |
オートチャネルセレクト | 〇※3 | 〇※5 | 〇※4 |
バンドステアリング | 〇 | 〇 | - |
ビームフォーミング | 〇 | 〇 | 〇 |
MU-MIMO | 〇 | 〇 | 〇 |
- ※1
11nを800Mbpsまたは600Mbpsにて通信される場合は、子機がデジタル変調方式の256QAMに対応している必要がある。
- ※2
「IPv6 High Speed」は、ファームウェア更新にて対応。(今年10月リリース予定)
- ※3
動作中のチャネル切替に対応。(5GHz帯+2.4GHz帯)
- ※4
動作は起動時のみ。
- ※5
動作中のチャネル切替に対応。(2.4GHz帯のみ)
- ※6
端末毎に任意の周波数帯に固定設定が可能。
特長
- 最新のインターネット接続方式「IPv6 IPoE」・「IPv4 over IPv6」に対応
使用する時間帯等によってインターネット回線が混み合い、通信が遅くなっていた従来の接続方式「IPv4 PPPoE」とは異なる通信経路を使用する「IPv6 IPoE」に対応することで、通信速度を向上させました。また、「IPv4 over IPv6」を使えば、LAN側の端末がIPv4対応の場合でも混雑を避けた高速通信が可能(注9)です。さらに、ファームウェア更新(今年10月リリース予定)によるNEC独自技術「IPv6 High Speed」により、通常のIPv6に対し「Aterm WG2600HP3」は約3倍(注10)の高速化を実現するため、快適な通信が可能となります。
- 電波性能を改善した「ハイパワーシステム」を採用
無線回路、無線制御等の各設計をゼロベースから見直した「ハイパワーシステム」により、通信が安定する一定の電波強度以上のエリアが、従来モデル比で最大約21%(注11)拡大しました。これにより、従来、場所によっては通信が不安定になり見られなかった動画等を快適に視聴できるようになります。 -
「ワイドレンジアンテナ」技術(特許出願中)を採用(WG2600HP3)
従来、基板全体で実現していた3直交(X、Y、Z方向)偏波(注12)に対して、多重偏波を実現する「ワイドレンジアンテナ」技術(注13)により、実効スループット値で約1430Mbpsと、当社「Aterm WG2600HP2」の業界最速値を更新しました。また、本アンテナにより様々な角度で使用されるスマートフォン等でも、実効スループット値が大きく変わることなく(注4)、安定した通信が可能になりました。
Aterm製品情報サイト「Aterm Station」より拡大する
NECグループは、安全・安心・効率・公平という社会価値を創造する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。
新商品の主な仕様は別紙をご参照ください。
以上
- (注1)
NTT東日本・NTT西日本が提供する次世代のインターネット接続サービス。
- (注2)
「MAP-E」や「DS-Lite」等のIPv6移行技術を使用することにより、IPv6ネットワークを経由してIPv4通信を実現する方式。
- (注3)
NEC独自のIPv6高速化技術。
- (注4)
詳細はAterm Stationの各新商品ページを参照。
- (注5)
2018年6月4日現在。日本国内メーカの家庭用Wi-Fiホームルータとして(当社調べ)。
- (注6)
従来の業界最速は当社「Aterm WG2600HP2」の約1428Mbps。
- (注7)
MM総研「ブロードバンド回線事業者の加入件数調査(2017年9月末時点)」より。(FTTHにおけるNTT東日本・NTT西日本のシェアは約68%)
https://www.m2ri.jp/news/detail.html?id=273 - (注8)
IPv6普及・高度化推進協議会「日本におけるIPv6の普及状況(2018年3月時点)」より。
https://v6pc.jp/jp/spread/ipv6spread_03.phtml - (注9)
動作確認済みのIPv6接続サービスは、Aterm製品情報サイト「Aterm Station」を参照。
- (注10)
当社測定環境でのシミュレーションに基づく推定値であり、ご利用の環境により異なります。なお、他の機種の通常のIPv6に対する高速化は以下。
WG1900HP2:約2.5倍の高速化、WG1200HP3:約2倍の高速化 - (注11)
通信が安定する一定の電波強度以上の従来モデルに対するエリア拡大率は以下。
WG2600HP3:約21%、WG1900HP2:約16%、WG1200HP3:約15% 詳細はAterm製品情報サイト「Aterm Station」を参照。 - (注12)
電波の進行方向を意味する。
- (注13)
3直交と2直交のアンテナを基板に複数内蔵することにより多重偏波を実現する技術。
- ※:「Aterm」は、日本電気株式会社の登録商標です。
- ※:「Wi-Fi」、「Wi-Fi Alliance」は、Wi-Fi Allianceの商標または登録商標です。
新商品に関する情報
Aterm製品情報サイト「Aterm Station」 https://www.aterm.jp/
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
Aterm(エーターム)インフォメーションセンター
ナビダイヤル 0570-550-777
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