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年々増え続けるインバウンド!飲食店で効率を下げずに接客する対策とは?
2025年06月27日 カテゴリ:コラム
訪日外国人旅行者、いわゆるインバウンドは年々増加しており、2024年には前年比47%もの増加が見られました。今後もこの傾向は続くと見込まれ、観光や文化体験に加えて日本の「食」を楽しみに訪れる方も多くなっています。しかし飲食店では、注文や会計時の外国語対応に課題があり、接客効率の低下が問題となっています。
そこで注目されているのが、KIOSK端末の導入です。本記事では、注文・会計時の外国語対応やキャッシュレス対応の課題を解決できる、KIOSK端末活用のメリットについて解説していきます。

増え続けるインバウンド
インバウンドの増加は、日本の観光・飲食業界にとって大きな追い風となっています。日本政府観光局(JNTO)が発表したデータによると、2024年の年間訪日外国人旅行者数は3,686万9,900人に達し、前年の約2,500万人から47.1%という大幅な増加を記録しました。これは新型コロナウイルス流行以前の2019年に記録された3,188万2,049人をも大きく上回り、過去最多を更新しています。
加えて、訪日外国人による旅行消費額も顕著に増加しており、2024年は8.1兆円を記録しました。これは前年から53%の増加となっており、日本の輸出産業において自動車に次ぐ第2位の規模です。つまりインバウンドは単なる観光客としての存在にとどまらず、日本経済を支える重要な柱となりつつあるのです。
さらに今後は、中国をはじめとするアジア諸国からの渡航需要の回復が期待されており、インバウンド市場は引き続き拡大していく見通しです。こうした流れの中で、飲食店が増加するインバウンドに対応していくことは、顧客満足度の向上だけでなく売上やリピート率の拡大にもつながる重要な取り組みといえるでしょう。
インバウンドが増え続ける理由
インバウンドが年々増え続けている背景には、以下のような要因があるといわれています。
進行する円安による日本旅行の割安感
為替相場の影響により、海外通貨と比較して円が割安となっている現在、日本での滞在や買い物が「お得」だと感じる外国人旅行者が増えています。この割安感は、旅行先としての日本の魅力をさらに高めています。
日本伝統の観光資源やコンテンツ(アニメ)などによる魅力
歴史ある寺社仏閣や史跡などに加え、アニメやマンガといったポップカルチャーも日本ならではの魅力です。これら独自の観光資源が、世界中からさまざまな層の旅行者を引き寄せています。
日本政府観光局や自治体による積極的な誘致
日本政府観光局(JNTO)や各自治体は、プロモーション活動を通じて海外市場へのアプローチを強化しています。とくに東南アジアや欧米諸国へは、さまざまな訪日キャンペーンを展開し認知拡大を図っています。
海外では珍しい「四季」(紅葉や桜、パウダースノーなど)
四季折々の自然美を楽しめるのも、日本ならではの魅力です。春の桜や秋の紅葉、冬の上質なパウダースノーは、季節ごとの観光需要を生み出しています。
家電製品や医薬品、化粧品、文具などの買い物需要
日本製品の品質や信頼性は世界的に評価されており、ドラッグストアや家電量販店、文具店は訪日客にとって人気の買い物スポットとなっています。
安全性・衛生面の信頼感
日本は治安が良く、公共施設や飲食店の衛生管理も高水準であることから、安心して訪れることができる国としての評価が高くなっています。
日本の食文化(グルメ)を楽しむ
寿司や天ぷら、ラーメンなど、和食を中心とした日本の食文化は、海外でも高い人気を誇ります。ミシュラン掲載店から地元の食堂まで、食を目的とする旅行者も増えています。
インバウンドの日本に対する不満
一方で、日本を訪れる外国人は以下のような不満を日本に対して持っているともいわれています。
外国語対応の不十分さ
日本では、英語が通じない店舗や英語表記のメニューがない飲食店がいまだに多く、外国人観光客が注文に困る場面が少なくありません。コミュニケーションが円滑に取れないことが、満足度の低下に直結しています。
キャッシュレス化の遅れ
海外では一般的なキャッシュレス決済ですが、日本では現金主義の店舗も依然として多く、クレジットカードやQRコード※決済が使えないことに不満を感じる旅行者が多数います。
無料Wi-Fiの少なさ
インバウンドにとって、ネット接続は観光や店舗検索の重要な手段です。日本ではフリーWi-Fiの整備が十分とはいえず、利便性を損なう要因となっています。
混雑とオーバーツーリズム
人気観光地や飲食店では混雑が激しく、長時間待たされることにストレスを感じる旅行者もいます。とくに繁忙期には、キャパシティを超える来店でサービス品質が低下するリスクがあります。
ゴミ箱の不足
日本の街中では清掃が行き届いている一方で、公共のゴミ箱が少ないという声も多く聞かれます。とくに観光地周辺では、ゴミを捨てる場所が見つからず、旅行者が不便を感じる場面が少なくありません。
これらの課題の中でも、飲食店ではとくに「外国語対応の不十分さ」、「キャッシュレス化の遅れ」、「混雑」が顧客満足度に直結します。これらの課題に対して、KIOSK端末の導入は多言語対応やセルフオーダー、キャッシュレス決済を実現できるため非常に有効な対応策となります。
KIOSK端末活用のメリット
KIOSK(キオスク)端末とは、ユーザーが自分で操作できるセルフサービス型の情報端末を指します。もともとは駅や商業施設などで「情報案内用の無人端末」として使われていましたが、近年では飲食店や小売店、観光地などさまざまな業種で活用が広がっています。とくに飲食店におけるKIOSK端末の活用には、以下のようなメリットがあります。
多言語対応によるスムーズな案内・注文の実現
KIOSK端末の多くは英語・中国語・韓国語など複数言語に対応しており、外国人が母国語でメニューを確認し、安心して注文・精算ができる環境を提供します。言語の壁による注文ミスや不安を減らすことができ、顧客満足度向上にもつながります。
オーダーのスピーディー化
多くのKIOSK端末では料理の写真付きメニューが表示されるため、視覚的に内容を確認しながらスムーズに注文を進められます。とくに言葉に不慣れなインバウンドにとって、視覚情報は大きな助けとなります。
接客負荷の軽減
スタッフが複数の言語に対応するのは容易ではありませんが、KIOSK端末を通じて注文・決済を完結できれば、外国語対応に不安のある現場でも接客品質を保てます。結果として、スタッフの心理的負担も軽減されます。
キャッシュレス対応
KIOSK端末の多くは、クレジットカードやQRコード決済などに対応しており、現金を使わない決済が可能です。現地通貨の取り扱いに不安を感じるインバウンドにとって、普段使い慣れた決済手段が選べることは大きな利便性と安心感につながります。
混雑・待ち時間の軽減
注文に時間がかかる原因の1つである「やり取りの煩雑さ」を解消できるため、ピークタイムの回転率向上や待ち時間の短縮にも効果があります。これにより、より多くの来店客をスムーズに受け入れることが可能になります。
人手不足の対策と業務効率化に寄与
多言語に対応できるスタッフを確保することは、コストや人材面で高いハードルとなります。しかしKIOSK端末を導入することで、人材に依存せず安定したオペレーションが実現できます。人手不足が深刻な飲食業界において、効率化と持続可能な運営体制の構築に寄与するソリューションとしてKIOSK端末の活用は注目されているのです。
KIOSK端末によるセルフ会計システムFoodFrontia KIOSK
NECプラットフォームズが展開する、KIOSK端末によるセルフ会計システム「FoodFrontia KIOSK」であれば、インバウンド対応における飲食店様のさまざまなお悩みを解決できます。

FoodFrontia KIOSKは、最大32インチの大型タッチパネルを搭載した自立型と、21.5インチの卓上型をラインナップし、店舗の規模やレイアウトに応じた柔軟な導入が可能です。操作画面は日本語・英語・中国語(簡体字・繁体字)・韓国語の5か国語に対応しており、インバウンドでも迷わず直感的に操作できます。さらに、サイネージ機能を活用することで、メニューやおすすめ商品を視覚的に訴求し、客単価の向上にも貢献します。
また、現金はもちろん、各種クレジットカードやQRコード決済などマルチ決済に対応し、多様な決済ニーズにも柔軟に対応。NECプラットフォームズのオーダーエントリーシステムとも連携できるため、注文から会計、厨房への伝達までをスムーズに、そして正確に進められます。
FoodFrontia KIOSKは増加するインバウンド需要に対応しながら、スタッフの業務負荷も軽減。接客品質を一定に保ち、人手不足や混雑対策にも効果を発揮します。
まとめ
インバウンドの増加に伴い、飲食店では多言語対応やキャッシュレス化、接客品質と業務効率の維持が急務となっています。NECプラットフォームズの「FoodFrontia KIOSK」は、5か国語対応・マルチ決済・視覚的なメニュー表示により、インバウンドの注文・会計をスムーズにサポートします。混雑緩和や業務効率化にも貢献し、飲食店の課題を一挙に解決できる最適なソリューションといえるでしょう。
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