国内初、赤外線屋内位置管理システムSmartLocatorとID体系ucodeを使用した「美術館ユビキタス案内システム」を青森県立美術館に納入
~ 映像や音声などによる来館者への順路案内や作品・作家紹介サービスを提供 ~
2007年11月2日
日本電気株式会社
NECエンジニアリング株式会社
NECならびにNECエンジニアリングは、赤外線屋内位置管理システム「SmartLocator®(スマートロケータ)」と携帯情報端末「ユビキタス・コミュニケータ」(注1、以下 UC)を組み合わせた「美術館ユビキタス案内システム」を青森県立美術館に納入、美術館では本システムを活用したサービスを11月10日より開始いたします。
なお、本システムにはID体系ucode(注2)を使用しており、美術館向け案内システムにucodeを実用化するのは、国内初のケースとなります。
青森県立美術館は、その建物自体が一つの「街」というイメージで建築されており、来館者は固定された順路を鑑賞するのではなく、さまざまな展示空間にある作品を探索しながら鑑賞するスタイルを特徴としています。
青森県立美術館では、この特徴を活かしながら、来館者がより能動的かつ快適に鑑賞できるよう館内の順路案内ナビゲーションや作品・作家のきめ細かい解説が可能なシステムの導入を検討し、このたび「美術館ユビキタス案内システム」の導入を決定いたしました。
「美術館ユビキタス案内システム」は、来館者が美術館より貸し出されるUCを携行することで、館内の天井など約70ヶ所に設置されたSmartLocatorより発信されるucodeをUCが受信し、動画や音声・写真・テキストを用いた順路案内ナビゲーションが自動的に表示されるシステムとなっております。また、来館者はUCに表示されたメニューをタッチ操作することで展示室のコンセプトや作品・作家の解説、美術館情報などのコンテンツを閲覧することができます。本システムの導入により、来館者個々人の好みにあわせた情報活用が可能となっております。
また、今回のシステムでは、RFIDタグと無線LANを使用した来館者アンケート機能も盛り込んでおります。
UCのメニュー表示イメージ
システムイメージ図
新製品の主な特長
- 国内初、ucodeを用いた「美術館ユビキタス案内システム」
「モノ」や「場所」と情報を結びつけるユビキタス空間コードucodeを赤外線屋内位置管理システムSmartLocatorにて発信し、発信エリア内に移動してきた来館者がUCにて受信することで、ucodeに対応する情報を端末に表示する。
ucodeを使用したナビゲーションシステムが美術館に実用として導入されるのは、青森県立美術館が国内で初めてのケース。 - 赤外線発信機を使用することにより高精度の測位が可能
無線方式に比べ赤外線は受信エリアを限定できるため高精度な位置の特定が可能であり、場所と情報をきめ細く結びつけることができる。 - RFIDと無線LANを使用した来館者アンケートシステム
モバイル表示端末にはRFIDリーダが搭載されており、館内に設置されているRFIDタグに端末をかざすことにより、無線LANを経由してアンケート用Webサーバに接続する。これによりリアルタイムでのアンケート収集が可能になるほか、今後、無線LANやRFIDを使用した機能拡張への対応が可能となっている。
NEC およびNECエンジニアリングは、今後、美術館や博物館、アミューズメント施設などに対してユビキタス案内システムをはじめとする新技術の活用を積極的に提案し、ユビキタス社会の実現に貢献してまいります。
-以上-
- 注1.UC:ユーシーテクノロジ株式会社製 (開発元:YRPユビキタス・ネットワーキング研究所)
- 注2.ucode(ユビキタスコード):
ユビキタスIDセンターが定めた、「モノ」や「場所」を一意に識別するために与えられた固有のID体系。
128ビットを基本とし、必要に応じて128ビット単位で拡張可能であり、既存のコード体系と互換性を持たせ包含できるようメタコード体系となっている。
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