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ネットワークインフラ構築 導入事例三井物産株式会社 様
三井不動産株式会社 様
コンサルティングからオーナー・テナント間の調整、システム導入まで。ラグジュアリーホテルのサービスを支える基幹ネットワークを構築
業種:建設・不動産 業務:その他業務 製品:通信・ネットワーク SV9300CT
事例の概要
課題背景
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Otemachi Oneタワーに入居するホテルテナントのITインフラを整備したい
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外資系ホテル入居に伴い、ホテル業界特有のシステムニーズへの対応を強化したい
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稼働安定性やメンテナンスなど、将来を見据えたシステム構築をしたい
成果
ホテル業界特有のニーズに対応したネットワークシステムと意匠性を実現
多くの方が快適に過ごせるよう美観や意匠性、通信環境に配慮し、各種機器の設置場所提案からネットワーク構築まで一貫体制で提供
高い顧客満足度を実現
ホテルシステムの専門家としてホテルや設計会社との調整を行い、細かな要望にも対応。開業後はシステム障害もなく安心・安定したネットワーク環境を維持し、サービス向上に貢献
想定外の緊急事態や課題にも柔軟に対応し開業を支援
世界的なCOVID-19感染拡大の影響で機器類の納品が大幅に遅延する中、柔軟な提案やきめ細かなスケジュール調整、グローバルな機器調達でホテル開業をフルサポート
システムイメージ
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事例の詳細
導入前の背景や課題
多様性と新たな価値を生む大手町エリア最大の開発街区
日本を代表する総合商社の三井物産株式会社様と、先進的な街づくりに取り組む三井不動産株式会社様が共同で取り組む、大手町1丁目開発プロジェクト「Otemachi One」(以下OH-1)は、三井物産が新本社を構える「三井物産ビル」と「Otemachi One タワー」を含む敷地面積約2万m2にもなる大手町エリア最大級の複合開発です。2020年6月に商業施設エリアが開業し、2022年末には約6,000m2の緑地空間「Otemachi One Garden」の完成が予定されています。
同プロジェクトでは、多様化するオフィスニーズへの対応を中心に、世界から集まるビジネスパーソンを迎えるための多目的ホールの整備やトップブランドホテルの誘致など、国際競争力を高める取り組みにも力を入れています。
また眼前には皇居、近隣には東京都指定旧跡である将門塚が鎮座し、神田祭をはじめ文化・伝統・歴史が息づく街という点も魅力の1つ。三井不動産のビルディング事業2部 事業グループ 主任の譲葉 凱誠 氏は、「“ミクストユース”というまちづくりの観点から、自然や伝統、最先端を織り交ぜながら、足を運ぶすべての人が楽しめる、新たな価値の創出を目指しています」と話します。
ネットワーク構築+対応力を求める
今回NECプラットフォームズでは、コミュニケーションサーバ「UNIVERGE SV9300CT」の導入と、テナントとして誘致された外資系ラグジュアリーホテルが指定するネットワーク機器類導入に伴う設計仕様の提案やコンサルティング業務、ネットワーク構築を担いました。
ホテルという多くのゲストが利用する施設であることに加え、客室数約200室という規模、ブランドを象徴する内装や雰囲気に合わせた機器類の設置といった美観・意匠性への配慮が必要です。さらに、誘致した外資系ホテルには独自の基準があるため、日本仕様との調整が必要になります。シームレスで安定した館内ネットワークとセキュリティー機能の構築に加えて、ビルオーナーだけでなくテナントのホテルとのさまざまな調整や要望に対応していくノウハウがあることも重要な条件でした。
選択のポイント
ホテルシステムの実績と調整力が決め手に
IT工事関連について、当初はNECプラットフォームズを含め3社が候補に挙がっていたといいます。入札を行い、最終的に価格面で決定しようとしていたところ、「ホテル運営側から、『将来のメンテナンスや管理面、それをベースとしたシステムの安定性など、将来の安心・安全を考慮してほしい』との指摘があり、再考することになりました」(譲葉氏)。
NECプラットフォームズは、音声システムとネットワーク構築の実績を活かした「ホテルソリューション」を提供しており、フロントから客室に至る館内システムの構築に加えて、客室ステータス管理などのシステムもラインアップしています。世界展開しているラグジュアリーホテルへのシステム導入に加え数々の実績もあり、安定したホテルネットワークシステムの構築ノウハウもあることが、選定の決め手になりました。
さらには「当初お願いしていたITコンサルティング会社からも、200室という規模への対応力、機器調達なども含めたNECグループとしての総合力についてアドバイスをもらい、ITネットワークのプロとして、ホテル側との調整も行うプロジェクト管理者として、任せられる」と判断し、コンサルティング業務を含め一括して依頼することにしました。
導入後の成果
多種多様な条件を盛り込んだホテルシステムを構築
ゲストが快適に過ごせる環境づくりのため、意匠性や電波障害などに配慮した配線やネットワーク機器の設置位置をホテル・設計会社に提案。ビル全体の建築工事と並行して行われる配線工事についても、配線箇所や工程の確認などゼネコン・現場担当者にご協力いただき、設計段階から工事完了に至るまで一貫した工程管理を実施しました。これにより、ホテルの雰囲気を損なうことなく、シームレスで安定した館内ネットワーク構築を実現することができました。
三井物産の新本社ビル開発室 土屋 遼太 氏は、「世界中に展開するトップブランドホテルとしての基準と日本の仕様がある中で、ホテル・設計会社と何度も調整を行い、とても厳しい基準や設計面での課題をクリアしてもらいました。そのうえで、非常に困難な社会情勢の中、納期も守るという難易度の高いプロジェクトマネジメントを遂行いただき感謝しています」と振り返ります。
譲葉氏も、「プロの視点から最適な提案を行ってもらえたことで、限られたコストの中でもテナントの要望にしっかり応えていくことができました。ホテル運営側としても満足度の高い仕上がりになったのではないでしょうか」と話します。
想定外の緊急事態にも柔軟に対応
世界的なCOVID-19感染拡大の影響でプロジェクト全体のスケジュールを見直すことになり、ホテルの開業時期も2か月延期となりました。その間、ヒトだけでなくモノの流れも停滞したことで、海外製品の納入も大幅に遅延したといいます。
「開業前の検査日程などが決まっていたこともあり、どう調達したら良いのかと頭を抱えていた時に、自社生産も含めたさまざまな選択肢をいただきました。タイムリーな情報を提供してもらえたため、安心してお願いすることができました」(土屋氏)。
譲葉氏も、「コロナ禍によってアクシデントに対するNECプラットフォームズの調整力を実感することができ、お互いの協力体制で乗り切れたことは本当に良かったです」と話します。
スムーズな運用を支援
開業前には、スムーズな運用ができるようにオペレーション担当者へのトレーニングも行いました。その結果、20年9月の開業から半年が経過しましたが、現在まで大きなシステム障害もなく運用されています。
2020年2月に建物が竣工し、今後2022年末のガーデン完成で、OH-1プロジェクトは1つの区切りとなりますが、街づくりはこれから10年、20年と続いていきます。
「建てた後の環境整備は、物件の価値を高めるために非常に重要な部分です。厳しい社会環境であったこの1年間の経験や協業の実績を糧にして、攻めに転じるということが今後の重要な局面だと考えています」と話す土屋氏。譲葉氏も、「今回の案件を通じて、良きパートナーを見つけられたと感じています。不具合対応やメンテナンスを含めて、今後も安心・安全を提供いただきたいのとともに、コロナ禍の終息によって世の中が大きく変わるであろう中で付加価値を高めていくためにも、今後も協力をお願いしたいです」と、期待を寄せています。
この事例の製品・ソリューション
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(2021年4月26日)
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