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小売業向けクラウド型POSシステム RegiGrow クラウド 導入事例キリンアンドコミュニケーションズ株式会社 様

POSデータの管理をクラウド化し、リモートワークにおけるデータアクセスの課題を解決
事業判断に必要なデータを、セキュアな環境のもとリアルタイムで確認可能に

業種:卸売・小売業・飲食店  業務:営業・販売  製品:RegiGrow

事例の概要

課題背景

  • 本部PCからのみPOSデータにアクセス可能なシステム環境を改善するため、データ管理を自社サーバからクラウドに移行したい
  • 販売データや在庫をリアルタイムで把握し、本部から店舗への運営サポートをスムーズにしたい
  • キリングループにおけるセキュリティポリシーに沿って、クラウドによる本部サーバを構築したい

成果

クラウド化により場所・時間を問わずデータへのアクセスが可能に

クラウド環境に本部サーバを構築したことで、リモートワーク時でも販売データなどにアクセスし作業することが可能に

リアルタイムでのデータ共有により本部・店舗間の連携を強化

店舗から運営に関する問い合わせがあった際にも、本部ですぐに状況を把握し即応できるようになり、連携強化を実現

POSレジによる店舗業務の効率化

決済端末とPOSレジの連動や店舗別の仕入れ請求処理への対応などで、店舗業務の効率化にも寄与

システムイメージ

システムイメージ

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事例の詳細

導入前の背景や課題

大人に人気の工場見学

近年、子どもだけでなく大人にも人気の工場見学。普段口にする食品や見慣れた製品がどのように製造されているか、どんな歴史があるのか、知的好奇心をくすぐる仕掛けが満載です。特に食品・飲料関係の工場は、試食・試飲という見学後のお楽しみが魅力の1つとなっています。
キリンアンドコミュニケーションズ様は、キリンブランドのビールや清涼飲料、ウイスキーなど全国11か所で工場見学の運営事業を担っています。各工場では、季節に応じたイベントやレストランでの食事、ショップでのオリジナルグッズの買い物に加えて、ビールなどの試飲体験もできるとあって、予約が絶えない観光スポットとしても有名です。

キリンビール 横浜工場
キリンビール 横浜工場

コロナ禍で課題が浮き彫りに

キリンアンドコミュニケーションズ株式会社 工場広報事業部 ショップ担当 神原 一人氏
キリンアンドコミュニケーションズ株式会社
工場広報事業部 ショップ担当
神原 一人氏

キリンアンドコミュニケーションズ様では、工場の見学コースに併設しているオリジナルグッズ販売店舗のデータを、自社サーバで運用管理していました。販売データなどは、本部において、各店舗の運営サポートや問い合わせ対応に活用しています。各店舗のPOSレジ上の販売データは当日夜に一括処理されるため翌日以降にしか確認できず、データへのアクセスはサーバを置いている本部PCに限定されていました。

従来はオペレーションの変更、酒税法改正などのタイミングでカスタマイズしながら運用していましたが、導入から10年程度が経過し、サーバエラーで各店舗の売上データがうまく取り込まれない、出力形式がPDFのためデータ加工がしにくいなど、さまざまな問題が生じ始めていました。何よりも、店舗サポートにおいて急を要する際でも、本部PCからでないとデータにアクセスできないため、事態の把握・改善に時間がかかることがネックでした。

2020年2月以降のコロナ禍でリモートワークが開始されると、データへのアクセスが本部でしかできないことが、業務に大きな影響を与えました。必要緊急時は出社するなど対応に苦労するなかで、同社工場広報事業部 ショップ担当の神原 一人氏は、「根本的にシステム管理を見直す必要がありました。リモートでもデータにアクセスできるよう、クラウド化が必要なのではないかと考え、2021年から情報収集を始めました」と振り返ります。

グループ会社の導入例を参考に

当初は、すでにグループ内工場で採用していたモバイルPOSレジなどを中心に、安価なシステムで対応可能かどうかを検討していたといいます。一方で、キリングループのセキュリティポリシーに適合させるという必須条件に加え、従業員向けの売掛け対応、既設クレジットカード決済端末のPOSレジ連動なども考慮すると、それら機能を満たすシステムがなかなか見つかりませんでした。
その時に思い当たったのが、同じキリングループのキリンシティ株式会社様におけるPOSシステムの更新案件。グループのセキュリティポリシーに沿った形で、NECプラットフォームズの飲食店向けPOSシステム「FoodFrontia」を導入しています。キリンシティ株式会社様の導入時よりもさらにセキュリティレベルが高くなっていましたが、NECプラットフォームズならセキュリティポリシーを理解した提案ができることを期待し、2021年8月に同社に声を掛け、どのようなシステム構成が可能か説明を受けました。

選択のポイント

機能・セキュリティ対策を兼ね備えたシステムが決め手に

4~5社のシステムを検討し、NECプラットフォームズを含めた3社に提案を受けた結果、2021年末にNECプラットフォームズが提案するRegiGrow クラウドの導入を決定しました。「セキュリティポリシーに適合する強固なセキュリティを構築した上で、リモートでもデータにアクセスできることが1番の決め手でした」と神原氏。何よりも、「セキュリティポリシーへの対応は知識面でも不安がありましたが、どのような構成にすればいいのか、多くの条件をどうすればクリアできるのか、一つひとつ丁寧に対応していただけたので安心しました」。
クラウド化により月額管理費が発生することにはなりますが、従来かかっていた年間サーバ管理費と比較しても、予算の範囲内に収まったといいます。その後、RegiGrow クラウドによる本部サーバの構築と、各工場店舗に設置するPOSレジ(TWINPOS 9700Ui)にRegiGrowアプリケーションを搭載する構成で、全国10か所の工場へ整備を進め、2023年1月から本格稼働を開始しました。

導入後の成果

データアクセスの自由度向上、本部・店舗の連携強化を実現

クラウド化により、リモートでもデータにアクセスすることが可能になりました。神原氏は「本部に行かなくてもどこででも作業ができるという利便性に加え、店舗から問い合わせがあった場合にも、すぐにデータを確認して対応できるようになったことは、運営体制の強化につながったと感じています」と話します。リアルタイムで状況が把握できるようになったことで、店舗への支援なども的確に行えるように。フォロー体制が厚くなり、相互連携がより密に図れるようになりました。

売店「キリンファクトリーショップ」に設置されたPOSシステム
売店「キリンファクトリーショップ」に設置されたPOSシステム

店舗業務の効率化

店舗スタッフからも、「リアルタイムで在庫を把握できるため、本部への在庫報告が的確にできるようになり、在庫の店間移動もスムーズになった」「本部に問い合わせるときに、同じ画面を共有できるため、状況説明が楽になった」などの声が寄せられているといいます。店舗スタッフが新しいPOSレジの操作に慣れるまでは少し時間がかかりましたが、「店舗でも積極的にさまざまな操作を試していて、今では本部より熟知している機能もあります」(神原氏)。
また、既設のクレジットカード決済端末とPOSレジが連動したことで、金額がPOSレジからクレジットカード決済端末に自動で反映されるように。手打ちによる入力間違いや手間が減少し、決済データもPOSレジに連携されるようになりました。また、店舗別で行っている仕入れ請求処理にも対応できるようにPOSレジ機能を調整し、店舗側の業務も効率化できたとしています。

さまざまな業務や分析に活用可能なデータ

集計されたデータは、CSVファイルで出力できるため、毎月の精算作業がスムーズになるとともに、売上高・コスト・在庫などにおいて重要度が高い商品を見極めるABC分析にも活用しています。また、これまでは把握できる顧客関連の情報は予約時の代表者データのみでしたが、POSレジ会計時に顧客属性(年齢層、性別など)を登録することで、販売データに紐づいた顧客属性データも蓄積できるようになりました。「将来的には複合的にデータを分析し、販促活動やサービス向上に活用していきたい」と神原氏は話します。

支払い機能を強化、インバウンド対応なども視野に

キリンアンドコミュニケーションズ株式会社 工場広報事業部 ショップ担当次長 兼 工場見学担当次長 松本 ゆかり氏
キリンアンドコミュニケーションズ株式会社
工場広報事業部
ショップ担当次長 兼 工場見学担当次長
松本 ゆかり氏

電子マネーやコード決済などキャッシュレス決済も多様化し、コロナ禍を経て利用場面が急増しています。同社工場の店舗でも同様に利用希望者が増加していることから、「現場からもコード決済対応への要望が強くなっているので、段階的に対応していきたい」と神原氏は話します。

また、同社工場広報事業部 ショップ担当次長 兼 工場見学担当次長 松本 ゆかり氏は、「見学コースで行うガイドについても省力化できる要素があると思います。商品概要説明の充実やインバウンドに対応した多言語化、自動予約システムなど、今後増加すると見込まれる工場見学客への対応をさらに充実させていきたい」とし、現場のニーズに応える機能やシステムの提案に期待を寄せています。

お客様プロフィール

キリンアンドコミュニケーションズ株式会社

所在地 〒164-0001
東京都中野区中野4丁目10-2
設立 1988年2月
事業内容 工場広報事業(キリンビール工場、キリンビバレッジ滋賀・湘南工場、キリンディスティラリー富士御殿場蒸溜所の工場見学運営全般等、工場見学者向けショップ運営等)、カスタマーサポート事業(キリングループお客様相談室の受付窓口業務、お客様からの問い合わせ対応・情報提供業務)、キリングループの広報施設の運営など
企業サイト URL new windowhttps://www.kirin-com.co.jp/
工場見学 URL new windowhttps://www.kirin.co.jp/experience/factory/
オンラインショップ URL new windowhttps://kirin-factoryshop.com/

キリンアンドコミュニケーションズ株式会社様

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(2023年12月15日)

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