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開発製造受託 事例株式会社コーチ・エィ 様

組織内のコミュニケーションを可視化するツールを開発し
リーダーがより効果的に組織変革を行える機会を提供

業種:その他業種 業務:その他業務 製品:無線 デバイス・センサ 組込みシステムソリューション ソリューション・サービス:開発生産受託

事例の概要

課題背景

  • 組織内のコミュニケーションを定量的に測定するツールを開発し、コミュニケーションのネットワークを可視化したい

  • コミュニケーション量を客観的データとして表し、リーダーがより効果的に周囲との関係性を再構築できるようにしたい

  • 開発するツールは、装着者の負荷を減らすため、軽量かつシンプルなデザインで、抵抗なく装着でき、しかも長時間稼働できるものにしたい

成果

コーチングのノウハウと無線や音声などの技術力を組み合わせ、コミュニケーションを定量的に測定する画期的なツールを開発

得られたデータは、ビジュアル化されたレポートで提供。リーダーは、新たな視点で組織内のコミュニケーションのあり方を再構築することが可能に

開発されたツールは、誰もが自然に身に着けられ、12時間×5日間の長時間稼働を実現

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事例の詳細

導入前の背景や課題

コミュニケーション量を正確に測定する機械を開発し、
コーチングを通して新たな視点をクライアントに提供したい

株式会社コーチ・エィ マネージャー コーチ 片岡 宏隆 氏
株式会社コーチ・エィ
マネージャー
コーチ
片岡 宏隆 氏

コーチ・エィ様は、業績向上にコミットするコーチングサービスをグローバルに提供するコーチング・ファームです。リーダーを起点に組織全体の能力開発を行う独自の「システミック・コーチング」を採用した組織変革型のコーチングを提供しています。コーチ・エィ様では、より効果的にリーダーが組織変革できるようにするため、組織内のコミュニケーションを可視化するツール「Socio-Radar™」を新たに開発しました。開発の背景について、プロジェクトを牽引したマネージャー/コーチの片岡 宏隆 氏は次のように語ります。

「当社は、近年新しいIT技術を利用して組織開発を次のステージにあげるため、いわゆるHR Techの領域に注力しています。当社の組織変革型のコーチングサービスは、人や組織を動かすために、人と人との関係性を測るアセスメントが非常に重要な役割を担っています。そこで、関係性が端的に表れるコミュニケーションを定量的に測定できないかと考えたことが開発のきっかけです」

プロジェクトメンバーで、人と人との関係性を研究する、コーチング研究所の山田香氏は、定量的な測定の必要性を次のように強調します。

「人と人との関係性は、誰と何を話すか、その量と質に自然に表れます。これまでは、コーチがヒアリングやアンケートで聞く手法が中心でした。しかし、この方法では、どうしても主観的な要素が入り込むという課題がありました。そこで、コミュニケーション量を正確に測れるツールを開発すれば、フィードバックの質も上がり、結果的にコーチングの質も上がるのではないかと考えたのです」

選択のポイント

頭の中に描いているものを形にしてくれるパートナーとして、
同じゴールを目指して共同開発

株式会社コーチ・エィ コーチング研究所 山田 香 氏
株式会社コーチ・エィ
コーチング研究所
山田 香 氏

コーチ・エィ様では、ツール開発にあたり、求める機能をまとめました。

「組織内の対面コミュニケーションの量を計測できる機械というのが大前提です。そのためには、メンバー全員に着けてもらう必要があり、抵抗なくつけられるものでなければなりませんでした。そこで、“軽い”ことと一定期間“充電不要”の2点を必須の条件としました。

しかし、当社はハードウェアやIT技術とは全く無縁の会社。共同で開発してくれるパートナーが必要でした」(片岡氏)

コーチ・エィ様は、展示会などに出向いて複数の会社に声をかけ、“こんな機械をつくりたい”と希望を提示。開発から製造まで一貫して担当できる会社を探しました。

「声をかけた会社の中には“仕様書の通りに製造します”というところもありました。しかし、実現したいことは見えていても、当社には製品化のノウハウもなく、仕様書の書き方も分かりませんでした。そうした中で、NECエンジニアリングは、実現したいことの詳細を確認したうえで、製品を開発・製造するには“こんな技術的な課題がありますよ”と、解決すべき点を明示してくれました。さらに、製品化するために、どう進めていけばよいのか見当もつかないわれわれに対し、実装すべき機能や満たすべき性能などを明確にしていく要件定義を共同で行わないかと提案してくれました。

同社の業務内容を聞いてみると、製品開発に欠かせない音声や無線、モノづくりに関わる多様な技術を持っていることが分かりました。この会社ならば、必ず自分たちが頭の中で描いていたものを形にしてくれると、パートナーに選びました」(片岡氏)

製品化に至るまで、コーチ・エィ様とNECエンジニアリングは定例会を開催。方向性を確認し、情報共有しながら1つずつ問題点を解決していきました。

「パートナーとして、共同開発に着手してから1.5年。同じゴール、同じ目標を目指し、何度も改良を重ねながら歩んできたことが、結果的に良いツールの開発につながったのではないかと思います」(山田氏)

導入後の成果

客観データの提示×コーチングにより“気づき”を得たリーダーは、
目標達成に向けてリーダーシップを発揮

細かな仕様を追求して完成した製品は、軽量で装着しやすく、抵抗なく身に着けられるシンプルなデザインになりました。また、12時間×5日間充電せずに使用できるので、一定期間確実にコミュニケーションの量を測定できます。すでに、お客様のコーチングに使用し、非常に良好な結果が得られています。

「コミュニケーション量を測定したレポートをお客様に提示すると、今まで意識していなかった新たな“気づき”が生まれます。例えば、リーダー本人は満遍なく部員とコミュニケーションしているつもりでも、実は偏りがあった。あるいは、マネジメントラインのコミュニケーション量は多いが、階層内のコミュニケーション量は非常に少ないなど、データで客観的に見られるので、組織内のメンバーが日頃どのようなつながりの中で仕事をしているかがはっきりと把握できます。

コーチは、リーダーシップのあり方を教えたり、良し悪しを判断したりしません。リーダーの方に真にリーダーシップを発揮していただくために、コーチは問いを投げ、データによる視点の提供を行い、自分自身のあり方や組織内の関係性を考えてもらい、目標達成のためにアクションを起こしていただくようにします。中長期的にみると、こうした自ら考え、行動する力は、組織にとって非常にプラスになると考えています。Socio-Radar™によって、お客様に新たな視点を提供でき、コーチングの質の向上も実現できました」(片岡氏)

「今後集まるコミュニケーションのデータを詳細に分析することで、どのような人と人とのつながりがあれば、イノベーションを起こせる組織になるのかをテーマに研究を進めていこうと考えています」(山田氏)

「Socio-Radar™は、IoT (Internet of Things) の技術を用いて開発したコミュニケーションの量を測定することに特化したツールですが、将来的にはコミュニケーションの「質」の定量化にトライするなど、これからも新たなビジネスを共同で開発・確立していきたいですね」と、片岡氏は締めくくりました。

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パッケージイメージです。
「Socio-Radar™」装着イメージとパッケージデザイン
レポートイメージです。

お客様プロフィール

株式会社コーチ・エィ

本社所在地 〒102-0074
東京都千代田区九段南2-1-30 イタリア文化会館ビル
設立 2001年10月
資本金 1億円
事業内容 システミック・コーチング (組織変革型コーチング) コーチング研究所有限責任事業組合(LLP)は、コーチ・エィの関連機関として、組織の人と人との関係性を軸とした定量・定性調査と、その変革を支援するサービスを提供
URL new windowhttps://www.coacha.com/

株式会社コーチ・エィ様

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(2017年1月25日)

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