FPGA設計

FPGA開発サービス

産業機械・医療機器・モビリティ向けを中心に、エッジAI・高速インターフェース・画像処理をFPGAに最適化し、お客様の製品へ組込む開発サービスを提供します。
システム設計からFPGA設計、ボード設計、OSポーティング含めたソフトウェア設計、検証・評価、製造まで、ワンストップでお客様製品の開発をトータルにサポートします。

②FPGA設計

FPGA回路設計

通信・画像・信号処理をはじめとする開発実績を基に、回路記述言語(RTL)による設計、高位合成ツールを使った設計など、お客様の製品に最適な設計手法で開発を行います。専門性の高い技術者による設計・検証で、高機能かつ高品質なFPGAシステムを構築します。

フロントローディング型のRTL設計

RTL設計では、前工程のシステム設計に負荷をかけDR(Design Review)を重視したフロントローディング型の開発を実施します。

フロントローディング型のRTL設計のイメージ
高位合成による効率設計

記述抽象度の高いC言語からRTLを自動生成する高位合成ツールを使い、効率的な設計を行います。

  RTL設計 高位合成設計
NEC CyberWorkBench AMD Vitis HLS
記述言語 Verilog / SystemVerilog VHDL C / SystemC C
特長 タイミングやI/Fを完全に指定した回路設計 デバイスを選ばずに合成
アルゴリズムだけでなく、制御回路も合成可能
OpenCVなどをFPGAに合成できる関数群Vitis Libraryを利用可能
記述量 多い 少ない
記述抽象度 低い
FFは意図的に記述
高いが、高位合成を意識した記述も必要
FFは制約により自動挿入
シミュレーション 遅い アルゴリズムの検証はC言語で行うため非常に高速
非同期回路 コーディングルールに基づき非同期を設計
静的検証の実施
同期回路が前提

ARM®搭載FPGA開発技術

ARM®搭載FPGAにより、ワンチップで高速かつリアルタイム性の高いエッジシステムを実現します。標準搭載のUSBやEthernetに加え、カスタムインターフェースも対応可能です。

ARM®搭載FPGAを使うメリット
ARM®搭載FPGAを使うメリット

豊富な設計資産

ARM®コアのSW資産、ベンダ提供IP、当社のFPGAコア技術、お客様のFPGA資産を活用した開発ができます。

高速・リアルタイム

マルチコア ARM® Cortex とFPGAによるアクセラレーションにより高速、かつリアルタイム性の高い装置を構築できます。

小型・ワンチップ

AIエンジン*1 、CPUPCIe/USB/Ethernetなどの高速I/Fを搭載しており、ワンチップで多機能なFPGAシステムを構築できます。
  • *1
    Versal®のみマイコン部に搭載
ARM®搭載FPGAを活かした高速・リアルタイム処理の実現

FPGAではデータの画像処理などの大量の繰り返し処理を、ARM®コアではシーケンス制御を主に担当させ、これらを協調動作させることで、ARM®搭載FPGAワンチップで低遅延と高い処理性能を実現します。

低負荷

AIや各画像処理はハードウェアアクセラレーションされているためCPUの負荷は小さく、描画や通信など高度なアプリケーションに割り当てが可能です。

低遅延

カメラレシーバからIPS処理や歪み補正、さらにはリサイズや画面生成までFPGA回路で高速に並列処理しています。

システムバス開発

豊富な開発実績をベースに、FPGAシステムに最適なバスシステムをご提供します。

Bus 特長 データ幅
Avalon® ・FPGA開発で広く使われる
・互換性が限定
8-512bit、高帯域
CHI (Coherent Hub Interface) ・マルチコア及びアクセラレータ間のキャッシュコヒーレンシを提供
・高度な設計・管理が必要
Max512bit、高帯域

ACE
(AXI Coherency Extensions)

・AXIプロトコルに追加されたキャッシュコヒーレンシを提供する拡張

32-1024bit、高帯域、高スループット

AXI
(Advanced eXtensible Interface)

・高性能
・Read/Write並列実行可能
・バースト転送
・Out of Order
・回路規模、消費電力大

32-1024bit、高帯域、高スループット

AHB
(Advanced High-performance Bus)

・中性能
・バースト転送

32-128bit

APB
(Advanced Peripheral Bus)

・シンプルでペリフェラル用途
・低消費電力、低遅延

8-32bit、低帯域

OCP
(Open Core Protocol)

・SoC設計向けのオープンプロトコル、汎用性と拡張性あり
・カスタマイズが複雑で、異なる設計間の互換性なし

8-1024bit、低~高帯域

Aurora

・高速シリアル通信
・低レイテンシ
・設計に高度な知識が必要

Max 数100Gbps

SPI
(Serial Peripheral Interface)

・シリアル通信
・Read/Write並列実行可能
・高速通信が可能

1bit、~数10Mbps

I2C
(Inter-Integrated Circuit)

・基盤上の短距離通信に最適
・シンプル、低コスト

1bit、Max5Mbps

CAN
(Controller Area Network)

・車載ネットワーク向け
・堅牢でリアルタイム性

8byte、Max 1Mbps

CAN-FD
(CAN with Flexible Data Rate)

・CANの拡張版
・設計が複雑

64bite、Max 8Mbps

AMBAバス開発

FPGA上にAMBAバスを構築し、お客様のARM®関連回路の資産を活用した開発をサポートします。

  • お客様保有の設計資産や購入済みのIPコアに対応するAMBAバスを構成し、接続することが可能です。
  • バス規格、および、お客様のLocal Bus仕様に基づいたインターコネクト回路やブリッジ回路を作成し、優先度による調停、排他制御等、お客様のご要望に柔軟に対応します。
  • AMBA対応バス間のブリッジ回路の実装も可能です。例えば、ベンダ標準のブリッジ回路では性能が満たせないケースに対応します。

バス規格の幅広い知識

バスインタフェース設計のノウハウを活用し、バスの乗せ換えや、使用バスに応じたインターコネクト回路を提供します。

レイテンシ・スループット向上

ベンダ標準の乗せ換えブリッジでは性能が満たせない場合に、FIFOの挿入、DMACによる高速化や、ブリッジのカスタマイズにより性能を向上させます。

機能のカスタマイズ

お客様の要求に応じて、優先度考慮した調停や、パイプラインの実装、先読み機能やキャッシュ機能の実装等カスタマイズに対応します。

Chip2Chipによる拡張接続

  • FPGA間を高速シリアルで接続することで、複数のFPGAを仮想的に一つのFPGAとして扱えます。
  • 高性能なPCやGPUで行っていた高負荷処理を、エッジ端末に分散。低コストPCで制御可能なため、コストを抑えることが可能です。
  • 光ファイバを使うことで長距離通信が可能。制御装置の設置可能な範囲が広がります。

Chip2Chipによる拡張接続のイメージ

プロトコルスタック不要

Ethernet接続で必要な通信プロトコルスタックが不要なので、低遅延で高速です。

遠隔デバイスのダイレクト制御

光ファイバなどで接続されていれば、距離が離れていてもCPUからは仮想的に一つのFPGAとして扱えるので、遠隔のFPGAのIPを遠隔のCPUの介在なくダイレクトに制御可能です。

端子数の拡張

単一FPGAでは、端子数が不足した場合に複数チップを実装することで使用可能な端子数を増設可能です。

  • AMDはAdvanced Micro Devices,Incの商標です。
  • ARM®はArm Limited(またはその子会社や関連会社)の登録商標です。
  • Avalon®は、アメリカ合衆国およびその他の国におけるインテルコーポレーションまたはその子会社の商標または登録商標です。