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人動線モニタリング 導入事例NECプラットフォームズ株式会社
甲府事業所

人の動きをデータ化し、部品供給遅れの要因を究明
生産と部品供給を同期させ、ライン停止時間を54%改善

業種:  製造・プロセス    業務:  生産管理   製品: 人動線モニタリングサービス
ソリューション・サービス: 通信・ネットワーク

事例の概要

課題背景

  • 部品供給の遅れによるライン停止が発生した際、まずは部品供給者(みずすまし)の動きを客観的かつ定量的なデータで正確に把握したい

  • みずすましの作業状況データと生産情報から、部品供給遅れの要因を明らかにしたい

  • 分析の結果から改善策を導き出し、実行することでライン停止時間を短縮したい

成果

人の動きをデータ化し自動取得

人手によるデータ収集ではなく、スマートフォンとBLE(Bluetooth® Low Energy)を活用し、 みずすましの動線や滞在時間を見える化

部品供給遅れの要因を究明

みずすましの動線・ピッキング履歴のデータと、既存の生産情報・ライン稼動データを重ね合わせて分析し、部品供給遅れの要因が明らかに

改善策を実行しライン停止時間を大幅改善

部品供給サイクルタイムの短縮策と臨時部品供給による遅れ挽回策を実行し、1日のライン停止時間を54%短縮

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事例の詳細

導入前の背景や課題

10万通りもの製品を混流生産するため
組立時間と部品供給時間にずれが生じ、1日約40分のライン停止が発生

NECプラットフォームズ株式会社 IoTビジネス本部 本部長代理 河野 修久 氏
NECプラットフォームズ株式会社
IoTビジネス本部
本部長代理 河野 修久 氏
NECプラットフォームズ株式会社 IoTビジネス本部 主任 小松 剛 氏
NECプラットフォームズ株式会社
IoTビジネス本部
主任 小松 剛 氏

NECプラットフォームズ 甲府事業所では、スーパーコンピュータ、PCサーバ、ATMなど多種多様 な製品を生産しています。このうちPCサーバは、お客様ごとの要望に合わせた部品構成が可能な BTO(Build To Order)方式の生産ラインにて、10万通りにものぼる製品を混流生産し、最短4営 業日でお客様にお届けしています。

BTO生産では、製品ごとの組立時間と部品供給時間が変動することから、これらを完全に同期させるのが難しく、部品供給の遅れを要因としたライン停止が1日平均約40分発生していました。IoTビジネス本部 河野 修久 氏は、ライン停止の影響について、次のように語ります。

「ライン停止は出荷の遅れにつながります。そこで、納期を守るため、どうしてもリカバリーの残業 が必要になることもあります。綿密な計画に基づき生産していますが、理想を言えば、計画通りに 1分たりともラインを止めずに済むようにしたいですね」

生産ラインへの部品供給は、製品1台ごとに部品供給者(みずすまし)がリストを入手し、それに沿って部品ストア(部品棚)から部品をピックアップした後、ラインに供給します。製品ごとに部品の種類や点数が異なるため、供給までの所要時間は変動します。小松 剛氏は、次のようにその状況を述べます。

「部品点数が多いものでは、少ないものの約4倍ということもあります。それらをミスがないようにピックアップしていくので、点数が多いと必然的に時間もかかります。また、できるだけ余剰在庫は持たない方針を徹底しているため、部品供給の遅れを吸収するために置いているラインの手持ち在庫も必要最低量に抑えています。さらに、スペースの制約により1日の生産に必要なすべての部 品をストアに揃えることができないため、補充のタイミングによってはストアの部品が足りなくなることもあります。このような条件のなかで日々改善に取り組んできましたが、どうしても部品供給の遅れが発生していました」

そこでNECプラットフォームズでは、どうすればライン停止の時間を極限まで少なくできるのか検討を開始。まず、みずすましの動きを正確に把握することにしました。

選択のポイント

みずすましの動きをデータ化するため、
自動的に人動線を取得するモニタリングシステムを導入

甲府事業所では、すでにMES(Manufacturing Execution System:製造実行システム)を導入し、生産情報や組立ライン稼動情報を自動的に取得してきました。しかし、人が行う部品供給につい ては、作業状況や作業時間を見える化し、正確に把握するのは非常に困難であり、十分に踏み込みきれていませんでした。

「作業状況を見える化するため、従来はストップウォッチを片手にみずすましの動きをチェックし、大量の連続データを詳細に記録していく必要がありました。仮に大勢を動員して行うとしても、正確に大量のデータを取るには限界があります。そこで、人の動き、つまり人動線を自動で取得する方法を考え、みずすましの供給作業状況を把握することにしました」(小松氏)

滞在時間表示画面(例)
滞在時間表示画面(例)

導入後の成果

人の動きをデータ化し生産情報と重ね合わせて分析
勘や経験ではわからなかったことが見え、適切な施策の実行によりライン停止時間を短縮

部品供給者(みずすまし)
部品供給者(みずすまし)

人動線モニタリングの導入により、みずすましの動線の見える化や、どこにどれくらい留まっているのか滞在時間の見える化が実現できました。

「動線や滞在時間の見える化によって、想定外の動きをしていることがわかりました。現場で何かが起こり、これに対応するための動きであると思いますが、こうした想定外の動きにこそ問題が潜んでいると考えました。これまでも手書きの報告書は残していましたが、具体的な行動や対応の詳細なデータはなく、検証ができませんでした」(河野氏)

部品供給作業の実態を見える化するため、次のステップでは、人動線データ・ピッキング履歴と生産情報・ライン稼動データを重ね合わせて分析を行いました。

「詳しく分析を進めていくと、思いもよらない発見がありました。これまで部品供給の遅れは、ストアの欠品が最大の要因だと考えられていました。しかしそれ以上に、特定の同一品種を連続生産している場合に遅れが発生することがわかりました。同一品種の連続生産は、ライン停止が少なくなるどころか、日々変化する生産状況の中において最大の要因になっていたのです。よく調べてみると、製品によっては部品供給が組立サイクルタイムの1/3相当遅く、供給が間に合わなくなっていることが判明しました」(小松氏)

さらに次のステップでは、改善に向け、この分析をもとに施策を検討し実行しました。

「組立と供給の同期精度を向上させるため、2つの施策を考えました。1つは、共通性の高い部品を後からまとめて補充することでピックアップの点数を減らし、ピックアップ時間を短縮すること。もう1つは、組立サイクルタイムの短い機種を連続して生産するときは、臨時に応援を投入して部品供給遅れを挽回すること。この2つの施策を実行して同期の精度を上げ、停止時間を46分から21分へと54%改善しました」(小松氏)

「機械や設備の稼動状況を可視化している企業は多いと思いますが、人は何か起これば想定外の行動をすることがあります。人動線モニタリングで人の動きをデータに置き換えれば、勘や感覚、経験だけでは知り得なかったこともわかってきます。この両方のデータを重ね合わせて分析すれば、最適な改善策を導き出すことができます。

当社では、PCサーバの生産ラインから他製品・他ラインへ、甲府事業所だけでなく国内外の工場へと人動線モニタリングを展開する計画です。さらに、今回の取り組みで有用性を実証できたことから、新たなソリューションとしてスマートフォンアプリを使った『人動線モニタリングサービス』を発売し、製造業や物流業など、人の動きを可視化することで業務効率化が望める企業への販売を行っていきます」(河野氏)

サービス構成イメージです。
「人動線モニタリングサービス」構成イメージ

お客様プロフィール

NECプラットフォームズ株式会社

本社所在地 〒101-8532 東京都千代田区神田司町2-3
資本金 103億円3,100万円
事業内容 ICTシステム機器の開発、製造、販売、設置、保守およびシステムソリューション
URL https://www.necplatforms.co.jp/

NECプラットフォームズ 甲府事業所

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(2018年5月16日)

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