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株式会社イマック 様

近距離無線モジュール 導入事例

歩行分析計に近距離無線モジュールを採用
荷重値のリアルタイムモニタリングを可能にし、適正な歩行を実現

業種:医療・ヘルスケア 業務:設計・開発・製造 製品:無線組込みシステム ソリューション・サービス:組込み >

事例の概要

医療機器を製造販売する株式会社イマック様のヘルスケアグループは、2.4GHz帯の近距離無線モジュールを採用し、骨折した患者様向けの歩行分析計「ステップエイド」を開発。無線通信により遠隔からの荷重値のリアルタイムモニタリングを可能にし、有線採用の機器に比べ患者様の負荷も軽減しました。

また、最初に無線化を行った時に採用していた無線モジュールと比較して、小型化や低消費電力を実現。イマック様では、リハビリ用だけでなくスポーツ科学などに応用する機器の開発を進めています。

課題背景

  • 骨折した患者様の歩行訓練時に、患者様自身がどれくらい荷重をかけているのか、把握しながらリハビリをすることで、適正な荷重をかけられるようにしたい

  • その際、患者様の自由な歩行の妨げにならないことと、担当するリハビリ療法士が離れた所でもリアルタイムに歩行の状況を見られるようにしたい

成果

リハビリ用シューズに近距離無線モジュールを内蔵したセンサを取り着け、患者様の足にかかっている荷重をハンディ装置に無線通信によりリアルタイムに表示できるようになりました

リハビリ用シューズの無線化により、通信用ケーブルが邪魔することもなく患者様の負荷を軽減、また設定範囲内の適正な荷重で歩いているときは快適音が出るようにし、安全で容易にリハビリを進められます

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事例の詳細

導入前の背景や課題

足の骨折のリハビリ効果を上げるため、歩行分析器「ステップエイド」を開発

株式会社イマック ヘルスケアグループ バイス・マネージャー 開発責任者 今堀 勇三 氏
株式会社イマック
ヘルスケアグループ
バイス・マネージャー
開発責任者
今堀 勇三 氏

LED照明機器・FA機器・ヘルスケアの3部門を中核にする事業を展開するイマック様。近年では、急速にヘルスケア事業の売上を伸ばしています。同部門の主力製品は、放射線治療用の医科向け製品ですが、2013年4月には2.4GHz帯の近距離無線モジュールを採用した歩行分析計「ステップエイド」を開発しました。ステップエイド開発の背景について、ヘルスケアグループ バイス・マネージャーで開発責任者の今堀勇三氏は次のように語ります。

「当社の社長が入院中、医師から骨折した患者様のリハビリに困っていると相談があったことが開発のきっかけです。現状では、患者様が体重計に片足を乗せ、所定の体重を片足にかけてもらいます。さらに、体重計が指す荷重をかけてもらい、その荷重を段階的に増やしながらリハビリを行います。ところが、患者様は足に痛みがあるため、どうしても荷重を少なめにかけがちです。その結果、本来想定していた期間よりもリハビリが長引くことがしばしばあります。

そこで、患者様が負荷を感じず、効率よくリハビリ効果を上げるにはどうすればよいかを考えて開発したのがステップエイドです」

製品写真です。
リハビリ用歩行分析器「ステップエイド」

選択のポイント

高い送受信性能を持ち、消費電力の少ない近距離無線モジュールを採用

無線モジュールの外観です。
近距離無線モジュール
(型名:ZB24TM-E2036)

イマック様が開発に着手したのは、およそ7年前のこと。試作を繰り返し、より良い製品づくりを進めてきました。

「最初の試作機は有線を使ったものでした。荷重が適正かどうか判断するには、シューズ側にセンサを着け、歩行時にかかる荷重のリアルタイム表示が必要です。有線の場合、まず表示器として使用するハンディ装置を患者様に着けます。しかし、患者様に着けられる部分には制約があり、さらに患者様が歩行するとき、通信用ケーブルがまつわりついたりして非常に取り扱いに不便でした」(今堀氏)

そこで、イマック様では無線でセンサデータを送信する方法を検討しました。

「無線を使った最初の試作機には、無線通信機能とマイコンを搭載したモジュールを使用していました。しかし、デバイスの大きさや送受信性能、消費電力の大きさには満足していませんでした。そんなとき、長い付き合いのあるエレクトロニクス専門商社の株式会社ヌマタさんから、送受信性能が高く、しかも消費電力の少ない2.4GHz帯近距離無線モジュール(型名:ZB24TM-E2036)を紹介してもらいました。そしてカタログデータを見て気に入り、デモンストレーションを実施いただきました。さらに、これまで使っていた無線モジュールと比較を行い、小型のサイズ、高い送受信性能、低消費電力と、結果は満足のいくもので、採用を決めました」(今堀氏)

導入ソリューション

近距離無線モジュールを採用により、新たな設計思想でステップエイドを開発

2.4GHz帯独自プロトコルの通信モジュールは、小型・軽量で製品に組み込みやすいという特長があります。その他にも、1対N型通信が可能、アプリケーション開発が容易、無指向な放射特性の実現、内蔵パターンアンテナに合わせて外部アンテナも対応可能、従来品に比べ省電力など、優れた特長があります。

従来、医療業界では無線機器の使用は避けられていましたが、近年ではその状況も緩和され、無線機器を使用していたとしても、医療機器として認可されれば製品化されるようになってきました。

イマック様では、近距離無線モジュールを採用し、省エネタイプのCPUの採用を行い、まったく新たに回路の設計を行い、ソフトウェアも新開発。約半年で設計を終え、最終的に10か月間で薬事法に基づく医療機器の基準をクリアした1号機を完成。

ステップエイドは、リハビリを行う患者様が履いたシューズ側で最大1msecのサンプリング周期でリアルタイムの荷重値を取得できます。その値をハンディ装置に無線送信することで、離れた所からの歩行時の荷重モニタリングが可能になりました。また所定範囲の荷重値を設定できるようにし、範囲内の荷重値であれば快適な音が出て、範囲を外れるとアラーム音が出るように設計。患者様自身も、容易に自分のかけている荷重が適正範囲内であるかを客観的に判断できるようにしました。

利用イメージです。
歩行分析器「ステップエイド」利用イメージ

導入後の成果

最初の無線試作機と比較し、コスト低減と性能向上を実現

NECグループの近距離無線モジュールを採用したことによる効果について、今堀氏は次のように述べます。

「センサの値を取り込むアナログ回路以外の回路やアプリケーションを、すべて新たに開発しました。近距離無線モジュール採用と、設計による効果を加え、最初の無線モジュール採用の試作機と比較すると、製品の小型化によるコスト低減、低消費電力と高送信力による性能向上に貢献しました。

実際のリハビリ歩行訓練は体育館のような広い場所で行いますが、センサからのデータはハンディ装置に十分届きます。障害物がなければ約200mの距離でも届きますし、約100m程度の距離ではまったく問題はありません。患者様も自由に歩き回れますし、音で荷重が適正な範囲内かどうか自己判断できますから、リハビリもはかどります。

当初目標としていた、患者様に負荷をかけずリハビリができるようにする歩行分析器は、医師、理学療法士にも患者様にも好評で、すでに追加受注も決まっています」

今後の展望

1対Nのデータ活用により、リハビリだけでなくスポーツ科学へも展開

株式会社イマック ヘルスケアグループ 山口 和也 氏
株式会社イマック
ヘルスケアグループ
山口 和也 氏

イマック様では、次のステップに向けた新製品開発や、大学との共同研究を進めています。

「入社したばかりなので、1号機の開発に関与はできませんでしたが、今後の製品改良、新製品開発ではがんばっていこうと考えています」と、新入社員の山口和也氏は意気込みを語ります。

「現在は1対1のデータの取得ですが、まず両足のデータを取得する1対Nを実現します。すると、どのように歩行し、どう体重移動しているかが分かります。私もランニングをしていますが、このデータは科学的なトレーニングに活用できます。また例えば、ゴルフのスイングや野球のバットを振る時のグリップへの荷重測定にも応用でき、医療分野やだけでなくスポーツ科学分野などへの応用が期待できます。

海外製では荷重測定用の高価な機器がありますが、同等以上の性能を持って、より安価な医療機器の開発を日本のパイオニアとして進めていきます。そのため、今後もNECグループの製品性能の向上や低コスト化に向けた協力を期待しています。最終的な目標は、家庭で手軽に使えるリハビリ用機器の提供です」(今堀氏)

お客様プロフィール

株式会社イマック

本社所在地 〒524-0215 滋賀県守山市幸津川町1551番地
設立 1993年5月
資本金 2,000万円
従業員数 100名
事業内容 LED照明機器グループ(画像処理用LED照明/電源の純メーカー)、FA機器グループ(FA装置設計/製作/設定、プログラム/シーケンス、先進技術開発/商品化)、ヘルスケアグループ(医療機器・福祉用具・健康増進機器などの開発・製造・販売。LED関連QOL医療機器)の3グループを中心に事業を展開
URL new windowhttp://www.kkimac.jp/

株式会社イマック様

株式会社ヌマタ


この事例の製品・ソリューション

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(2013年6月26日)

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  • ステップエイドは、株式会社イマックの登録商標です。
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  • NECエンジニアリングは、2017年4月1日より社名がNECプラットフォームズに変わりました。