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アサヒ電子株式会社 様

920MHz帯近距離無線通信モジュール 導入事例

太陽光発電モニタリングシステムに近距離無線モジュールを採用し、早くて安価にシステムの敷設と、パネルの検査ツールとしての機能も実現

業種:製造業 業務:設計・開発・製造 製品:無線組込みシステムソリューション ソリューション・サービス:組込み

事例の概要

導入前の背景や課題

有線によるモニタリングでは、敷設に時間とコストがかかり、敷設後の扱いが煩雑に

アサヒ電子株式会社 社長 菅野 寿夫 氏
アサヒ電子株式会社
社長
菅野 寿夫 氏
アサヒ電子株式会社 技術課 課長 幕田 安博 氏
アサヒ電子株式会社
技術課 課長
幕田 安博 氏

電子機器の開発・製造・販売で成長発展を続けてきたアサヒ電子株式会社様は、太陽光発電モニタリング機器や福祉施設向け睡眠モニタリングシステムの開発など、今後拡大する市場に向けた独自製品の開発に力を注いでいます。

太陽光発電モニタリング機器では、NECエンジニアリング(以下NECグループ)の920MHz帯近距離無線モジュールを採用したシステム「Neoale®(ネオエール)」を開発。独立行政法人 産業技術総合研究所(以下、産総研)の福島再生可能エネルギー研究開発拠点における「被災地企業の技術シーズ評価プログラム」に「Neoale」が採択され、実証実験が行われています。太陽光発電モニタリングシステムの開発について、社長の菅野寿夫氏は次のように語ります。

「開発に着手したのは2010年でしたが、2011年の東日本大震災以降は大きく情勢が変わってきました。太陽光発電に対する期待も大きくなり、高性能で安価なモニタリングシステムの開発も期待されるようになりました」

また、技術課 課長の幕田安博氏は、システム開発と無線モジュール採用の背景をこう述べます。

「太陽光発電の電力計測では、直流を交流に変換するパワーコンディショナーへの接続箇所、複数のソーラーパネルを直列で配線したストリング(注:1本にまとめた線)ごと、ソーラーパネルごとなど、さまざまな方法で発電量の測定が行われています。メガソーラーのような大規模な装置では、計測システムの構築にも多大なコストがかかります。そこで、こうした測定を、より安価に、しかも簡単にできるようにと開発したのがNeoaleです。

開発では3つのステップがありました。当社は屋上にソーラーパネルを設置して実験を進めていきましたが、バージョン1は、ストリングに接続する有線プラス電源でシステムを構築しました。ところが、有線の場合は敷設に時間がかかり、ケーブルが高いのでコストがかかるうえ、敷設後に配線がじゃまになるという大きな課題がありました」

装置写真です。
太陽光発電モニタリング機器「Neoale®」

導入の経緯

NECグループに相談し、無線に関わる技術アドバイスを受ける

有線によるシステムの改良を考えていたアサヒ電子様は、配線を減らす方法を模索するため商社に相談しました。

「商社にNECグループの製品を紹介され、まず2.4GHz帯の無線モジュールを採用したシステムを開発。それがバージョン2です。さらにバージョン3では、無線の到達距離を長くするため、減衰が少なく回折性のある920MHz帯の無線モジュールを採用しました。 NECグループのモジュールを選んでよかったと思うのは、製品の性能や扱いやすさだけでなく、当社にとって未経験の分野である無線に関して、技術的にいろいろと相談しアドバイスを得られたことです」(幕田氏)

アサヒ電子様にとっては、太陽光発電そのものに関しても新たに挑戦する技術領域でした。 「太陽光発電に関するさまざまな技術要素に関しては、つくば市の産総研の太陽光発電工学研究センターに相談し、数多くのアドバイスをいただきました」(幕田氏)

装置写真です。
920MHz帯 近距離無線モジュール

それぞれの持つ得意な技術を結集し、ユニークな製品を開発

アサヒ電子様のNeoaleは、920MHz帯無線モジュールを内蔵しストリングやソーラーパネルに取り付けてデータを送信するNeoale 、受信装置を内蔵したゲートウェイ、不良診断を行うアルゴリズムやデータベースなどで構成され、取得した各種データはクラウド経由で遠隔地からも利用できます。

太陽光発電モニタリングシステム 構成イメージです。
太陽光発電モニタリングシステム 構成イメージ

NECグループは、Neoale のマザーボードにすぐに取り付けられるようにキット化して無線モジュールを提供。マザーボードの開発はアサヒ電子様、不良診断のアルゴリズムはアサヒ電子様が研究・開発し、産総研で評価を進めています。

920MHz帯の無線は、減衰が少なく回折性があるため障害物の影響が軽減でき、無線通信エリアを広くできます。また、使用環境やシステム構成によって送信出力や、用途に応じて無線通信速度を選択できます。その他、電波法の認証取得済み、外付けアンテナ対応可能などの優れた特長があります。

導入後の成果

早くて安価、しかも楽に取り付け工事ができ、不良パネルの特定も簡単に

Neoaleを無線によるシステムにすることで、さまざまなメリットが生まれてきました。

「まずケーブルの敷設が不要なため、モニタリングシステムの取付け工事がきわめて簡単にできるようになり、早くて安価、しかも楽に敷設ができるというメリットが生まれました」(幕田氏)

「ソーラーパネルの耐用年数は20年と言われていますが、パネルはさまざまな要因によって発電量が低下することがあります。発電量の変化の計測も非常に重要ですが、計測したデータから不良診断アルゴリズムが不良と診断した場合、発電効率を低下させている不良パネルがどれであるかを特定することが非常に重要になります

平時はストリングにNeoale を取り付けてモニタリングを行い、もし異常があれば不良パネルを探すため、該当するストリングの通るパネルすべてに追加でNeoaleを取り付ければ、不良パネルを特定できます。こうした取り付けが簡単にできるのも、無線内蔵型だからです。最初から全パネルに測定機器を取り付けるとコストがかかりますが、Neoaleならば、ストリングの本数プラス1ストリングが通るパネルの枚数で、平時の計測と異常時の検知が可能になります。また新設時でなくても、既設の施設にも簡単に取り付けられるという大きな特長があります。

つまり、Neoaleは無線型なので、モニタリングシステムであると同時に、検査ツールとしても活用できるという2つの機能を併せ持つシステムなのです」(菅野氏)

産総研の採択テーマとして実証実験を進め、幅広くマーケティング展開

産総研は、福島県郡山市に福島再生可能エネルギー研究所を整備し、平成26年4月に開所しました。平成25年度の「被災地企業の技術シーズ評価プログラム」として、アサヒ電子様が申請した「太陽光発電太陽電池ストリング監視システムの評価」が評価プログラムの採択テーマに選ばれ、現在フィールドでは各社の太陽光パネルのストリングに接続されて実証実験が行われています。

「実証実験では、有線タイプよりも簡単にNeoaleが発電のモニタリングと、不良パネル検査の2つの機能を実現できることを検証できればよいと考えています。また、この実証実験で得られた成果をパネルメーカーや施工業者はもちろんのこと、メガソーラー事業者から家庭用のユーザまで、また国内だけでなく海外まで、広く紹介するためのマーケティング活動を加速していきたいですね」(菅野氏)

実証フィールドの様子1

実証フィールドの様子2

産総研 福島再生可能エネルギー研究所 実証フィールド

お客様プロフィール

アサヒ電子株式会社

本社所在地 〒960-0426 福島県伊達市坂ノ下15
設立 1984年2月
資本金 6,000万円
従業員数 220名
事業内容 電子機器の開発、製造、販売(EMS事業)、ODM・OEM事業、リペア事業
URL new windowhttp://www.asahi-gp.co.jp/denshi/


この事例の製品・ソリューション

本事例に関するお問い合わせはこちらから

(2014年08月27日)

  • Neoaleはアサヒ電子株式会社の登録商標です。
  • 記載されている会社名、製品名、サービス名などは該当する各社の登録商標または商標です。
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  • NECエンジニアリングは、2017年4月1日より社名がNECプラットフォームズに変わりました。